2017年になると、日本の株価は上昇を続け、企業の収益状況も好転し始めたが、中国の関連企業がシャープやタカタの買収に乗り出し、東芝は深刻な経営危機に陥るなどして、人々に「家電産業、デジタル産業、半導体産業、自動車部品産業において、日本企業は困難に見舞われており、苦境から抜け出すのは容易ではない」と強く感じさせている。環球網が伝えた。(文:陳言・日本企業<中国>研究院執行院長)
実際には日本企業の技術革新の歩みは遅くない。ではなぜ家電、デジタル、半導体で負け続けるのか。一連の自動車部品メーカーも経営困難に陥るのはなぜか。
経済学には「技術核心の落とし穴」という考え方がある。それまでの成果を覆すような破壊的技術が開発され、技術革新が行われると、それまでトップレベルの技術力を備え、高性能・高品質の製品を生産し、市場を独占していた(大規模)企業が、あっという間に草木が枯れ果てるように低迷する。こうした一瞬で独占的地位を失い市場から追い出されるプロセスは、企業が技術革新の落とし穴にはまったものと説明される。