中国政府の計画によると、今後は「一帯一路」沿線20カ国と自由貿易区の建設を進める。具体的には、中国-イスラエル自由貿易区のほかに、中国-湾岸協力会議(GCC)、中国-モルディブ、中国-スリランカ自由貿易区などがある。
中国社会科学院世界経済・政治研究所の東艶・研究員は、中国の自由貿易パートナー国について、数が増えているだけでなく地域も広がり、協定の深みも持続的に増していると説明した。「中国は、ハイスタンダードな自由貿易区ネットワークを徐々に構築している」。
中国にとってこれは貿易競争力の増強につながり、国際貿易環境の不確定性に対応する最善の選択となる。
「中国が今、最もやらなければならないのは、各方面と自由貿易協定の交渉を進めることだ」。中国人民大学国際関係学院の李巍・副教授は、中国がこれまでずっと自由貿易を大きく支える手本になってきたと指摘。ドーハ・ラウンド交渉が合意に至らない状況のなか、自由貿易区が対外貿易を促進する有効な手がかりになるとの見方を示した。