中国の対中東投資が米国を抜いてトップに 昨年は総額295億米ドル

中国の対中東投資が米国を抜いてトップに 昨年は総額295億米ドル。

タグ:中国投資

発信時間:2017-08-08 12:26:38 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

海外メディアによると、中国の中東国家に対する昨年の投資額は295億米ドルに上り、同地区全体の3割に達した。中国は米国を追い抜き、中東で最大の投資家となった。

本社をクウェートに置くアラブ投資・輸出与信会社は先ごろ、「2017年アラブ国家投資環境レポート」を発表した。レポートによると、中国は昨年、中東で最大の投資家となり、その投資総額が外国直接投資の31.9%を占めた。米国の昨年の対中東投資額はわずか70億米ドルだった。

中国メディアの報道によると、中国企業がここ10年間に中東で投資したプロジェクトは、電子通信や小売など多くの分野に及ぶ。中国はアラブ国家にとって第2の貿易パートナーとなり、双方の貿易総額は2300億米ドルに上り、2020年には5000億米ドルを突破する見通しだ。


中国・中東問題の専門家、寧夏大学中国アラブ研究院・院長の李紹先氏は、『聯合早報(ザオバオ)』の取材に対し、アラブ国家が中国にとって第1のエネルギー供給地であると同時に、中東が現在世界で最も成長潜在力が大きい市場の一つで、中国が同地区に大きな興味を抱いているとの見方を示した。

中国が長期的に中東国家に対する投資を進め、経済・貿易関係を維持する見通しで、中国政府が「一帯一路」構想を打ち出した後は、双方の貿易と投資が急速に伸びていると指摘。中東が、陸上シルクロードと海上シルクロードの交差点で、かつエネルギーが豊富な地域なため、「一帯一路」建設の推進にとって非常に大きな意義を持つとしている。

李紹先氏は、中東が現在直面している政治的動揺と経済発展の遅れという苦境が、工業化と経済発展を通じて解決できると分析。この点において、中国の「一帯一路」と生産能力協力の提唱は「非常にやりがいがあり」、現地へ早期のインフラ建設をもたらすことができると説明した。


一方で、中国政府が湾岸協力会議(GCC)と自由貿易協定の交渉を進めているが、湾岸諸国で最近、内部的な不一致が生じたことが中国との貿易に影響を及ぼす可能性があるとも指摘。李氏は、「自由貿易協定の交渉は今年上半期に完了するはずだったが、今もまだ湾岸協力会議の内部的な不一致によりプロセスに遅れが出ている」と話した。

李紹先氏は、中国の優位性は中東各国との関係がいずれも素晴らしいことであり、力の及ぶ限り各国の和解を推進するとの見方を示した。「中国が中東での利益を持続的に拡大するのに伴い、中国の政治的影響力もそれに応じて増えていく」とみている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月8日

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