「爆買い」がまだ終わりに程遠い サービス消費も成長開始

「爆買い」がまだ終わりに程遠い サービス消費も成長開始。

タグ:樊綱 消費

発信時間:2017-09-06 16:24:27 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 中国経済体制改革研究会副会長、中国改革研究基金会理事長、国民経済研究所所長、中国(深セン)総合開発研究院院長の樊綱氏は先ほどの講演で、「中国の消費水準が低すぎるというのは、所得水準が低いというのではなく、消費が所得に占める割合が低めであり、未来の潜在力が高いということだ」と述べた。講演の要旨は下記の通り。


 ここからは現段階において消費を促進するためには、どのような対策があるかを分析していこう。


 現段階の消費成長には、特徴がある。まず中国人の物的消費はまだまだ満たされておらず、サービス消費が成長を始めている。物的消費、つまり「爆買い」がまだ終わりには程遠い。金持ちは海外旅行でショッピングしなくなったと言われるが、新たに金持ちになった人、初めて海外旅行する人が出てきた。所得増に伴い、買い物を始める人が増え、買い物に充てられるお金が増え始める。中国という実体経済の、実体商品の消費を侮ってはならない。これは長期的に見ると基礎であり、現在を見ても成長が最も目覚ましい分野だ。


 同時に、サービス消費も急成長を始めている。サービス産業とは、いわゆる第三次産業だ。人々は近年、教育、健康、医療、スポーツ、観光にお金を費やすようになった。多元的な消費のサービス業への転換が始まっており、この流れは今後数年に渡りますます強くなる。


 次に、従来の消費と新型消費が同時に成長している。経済的消費とは何か?我々の携帯電話や娯楽は、基礎的消費だ。中国の現在の発展段階では、多くの基礎的需要がまだ満たされていない。住宅や家庭生活など基本的な必需品が、完全には満たされていない。中国にはまだ、多くの低所得層がいる。この経済構造において、彼らの所得が徐々に拡大しても、生まれる需要は依然として基礎的な、従来の需要だ。彼らは住宅や家具を購入し、それから自動車などを購入する。従来の消費は都市化の発展と関連している。消費とは人々が都市部に進出するプロセスだ。


 人の向かう先に消費市場がある。それから娯楽、文化、精神的な消費も成長を加速し、健康や教育に関連する消費も所得増に伴い増加し、所得増のペースを上回ることもあるだろう。


 中国人は古くから教育を重視しており、現在は健康への関心が高まっている。健康関連の需要も、大きく成長するだろう。


 ハイエンド市場はサービスを、レジャー、観光、文化、健康、養老などをより重視する。サービス業はこれらの分野で高い割合を占める。消費が今後拡大するかは、サービス業にある程度かかっている。国際クレジットカード会社のデータによると、ハイエンドサービス業の成長が未来のトレンドになる。


 中国人観光客は以前、海外で安いホテルに宿泊し、即席めんを食べ、夜もショーを見に行くのではなく「爆買い」に行っていた。先進国、高所得国において、人々は往々にして最高のホテルに宿泊し、高級レストランで食事をし、夜になるとミュージカルを見に行くが、モノは購入しない。しかし今や中国の高所得層はモノを買わなくなり、サービス消費を重視するようになった。食事も宿泊も高級志向に転じた。


 私が海外留学した当時、米国や欧州の人々が私たちよりも良い服を着ているのを目にした。最も驚かされたのは、活動に応じて服装を変えることだ。今や中国人も、運動中にはスポーツウェアを着ることを知っている。これが変化だ。場に応じて服装を整えなければならない。この細分化・専門化された、機能的でマナーを重視する傾向は、多くの需要を生む。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年9月6日 



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