人民元対米ドルレートが100bp超える上昇 昨年10月以降の高値を更新

人民元対米ドルレートが100bp超える上昇 昨年10月以降の高値を更新。

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発信時間:2017-08-10 12:26:16 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

9日の人民元対米ドルレートの基準値は6.7075と、前営業日に比べ109ベーシスポイント(bp)上昇した。オンショアとオフショアの対米ドル人民元レートは強気の市況が続き、オンショア人民元は1米ドル6.69元の節目を突破する130bp超の上昇となった。オフショア人民元も1米ドル6.7元を上回って100bp超の上昇となり、どちらも2016年10月以降の新高値を付けた。

招商銀行本店資産管理部のシニアアナリストを務める劉東亮は昨日、『証券日報』記者に対し、人民元対米ドルレートが今年5月以降、強く上昇している主な要因について、国際的にみると、米国で多くの政策実施が阻まれる一方で欧州と日本の経済パフォーマンスが想定を上回ったことが、上半期の米ドルのトレンドを弱め、人民元を上昇に向かわせたとの見方を示した。また、中国経済が落ち着き、かつそれが予想以上に続いたことで国際収支もはっきりと好転し、国際収支が赤字から黒字に転換したため、人民元安が続く市場基盤がなくなったとみなされ、元安圧力の最も大きかった時期が終わったとしている。

8月7日に中国人民銀行(中央銀行)が発表した外貨準備高の最新統計によると、2017年7月末時点で、中国の外貨準備高は3兆807億米ドルに上った。6月末時点に比べ239億米ドル増え、増加率は0.8%に達し、6カ月連続の増加となった。


「為替換算損益が外貨準備高の増加した主因だ」。申万宏源証券のチーフ・マクロアナリストを務める李慧勇氏は昨日、『証券日報』記者に対し、7月に米ドルインデックスが2.95%下がり、為替換算損益が外貨準備高を約325億米ドル増やしたと説明した。

李慧勇氏は、今年2月以降、為替要因を除いた実質的な外貨準備高の増減が毎月100億米ドル前後で変動しており、外国為替市場の内生的な需給が基本的に均衡していると分析。中国の消費者と企業の外貨両替が理性的な動きに向かっており、経済が落ち着き、高水準の輸出超過を保っていることも、クロスボーダー資金流動の安定を支えていると指摘した。

下半期の見通しについて、昨日記者の取材を受けた専門家は一様に、中国経済が落ち着きつつ上向いている状況を考えると、今後の人民元レートがさらに国際的な要因、特に米ドルの強弱による影響を受けるとの見方を示している。


劉東亮氏は、現在米ドルが持続的、かつ比較的大きな下落となっているが、10年国債利回りを考慮した米ドルの金利差による優位性は縮小するどころか拡大していると話した。これは、現在の米ドルが誤った評価をされている確率が高く、金利を踏まえた為替レートの見直しが米ドルの底打ちからの反発を後押しする可能性を示唆していると説明。米ドルが反発する見通しをもとに、今後の人民元レートは上下双方向の変動が続く可能性があるとしている。

「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年8月10日

 

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