中国の多くの地域に無人コンビニが登場

中国の多くの地域に無人コンビニが登場。レジ係がおらず、会計時に並ぶ必要がなく、24時間営業している無人コンビニが近ごろ、北京市、広東省、上海市、浙江省などにオープンしている…

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発信時間:2017-08-12 10:01:29 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

レジ係がおらず、会計時に並ぶ必要がなく、24時間営業している無人コンビニが近ごろ、北京市、広東省、上海市、浙江省などにオープンしている。全国で技術テストを行った無人コンビニは20店舗前後あるという。繽果盒子(BingoBox)は向こう1年で5000店舗の無人コンビニをオープンする予定。繽果盒子と小麦便利店は、シリーズAラウンドでの1億元超の資金を調達額している。

24時間営業、わずか数秒で会計

北京市海淀区蘇州街にある優家青年創業社区で、「新華視点」の記者は近ごろ注目されている無人コンビニを体験した。

15平方メートルほどの広さの小麦便利店の入り口で、利用者はWeChat公式アカウントで会員登録をし、QRコードで身分認証を行い店内に入る。記者は2本の水を買い、携帯電話でQRコードまたはバーコードを読み取って会計するまで30秒しかかからなかった。小麦便利店は完全な無人ではなく、当直の店員が1人いる。一般的なコンビニの店長や店員のような存在である。

記者は上海にある無人コンビニ「繽果盒子」を訪れた。この店はガラス製のコンテナのような形で、面積約15平方メートル、店員はいない。小麦便利店と異なり、繽果盒子では商品をレジの「商品識別区」に置くと商品の価格とQRコードが表示され、それを携帯電話で読み取って支払う。

客は少なくないが、会計時に並ぶことはほとんどない。利用者の多くが20~40歳の学生、会社員、主婦である。よく利用するという石さんは、「現代的で、忙しい人に適しており、24時間営業はとても便利」と話す。


多くの投資家にとって、無人リテール事業はシェアリイングエコノミーに次ぐ投資先になっている。紀源資本(GGV)の経営者の1人である徐炳東氏は、技術が成熟するにつれ、新型の小売企業の発展潜在力は拡大すると見ている。

無人コンビニは突然現れたわけではない。2016年8月、最初の無人コンビニ「繽果盒子」が広東省中山市でテストを実施。その後、17年6月に上海に店を開設し、一線都市で大勢が利用することを想定したテストを開始した。

無人コンビニはすぐに一般の目に止まり、7月8日から12日の「淘宝造物節(Taobao Maker Festival)」では体験プロジェクト「淘コーヒー」を実施。螞蟻金融服務集団技術実験室の曽暁東上級エンジニアは、「淘コーヒー」はまだ実験室のプランに過ぎず、大勢が同時に利用する大型・中型無人店への導入の日程は決まっていないと明かした。

価格、偽物、万引き防止などの問題の解決策

「AI、電子決済、ユビキタスネットワークなどの技術の成熟が無人コンビニの基本条件」と、繽果盒子の創始者の陳子林氏は話す。無人コンビニで使用する監視カメラや各種のセンサーは客の入店後のすべての行動をとらえ、その情報をクラウドコンピュータに送り、アルゴリズムを通して非常に価値のある市場傾向を導き出すことができるという。

曽暁東氏によると、ビッグデータは消費者の買い物習慣を分析するほか、消費行為を予測することもできる。

曽暁東氏は、「センサーを使い、将来的にコンビニはハイヒールを履いた女性客にインソールや靴擦れ防止クリームを勧めたり、運動してきた客にスポーツドリンクを勧めたりできるようになる。また、買い物記録に基づき、客に買い足しリストのメッセージを送ることも可能。ビッグデータ分析で、客にカスタマイズサービスを提供できる」と話した。


そのほか、無人コンビニはこれまでの小売業にかかっていた人件費や家賃などのコストも削減した。

面積15平方メートルの繽果盒子で、40平方メートルのコンビニと同じ品数の商品を販売できる。また、15平方メートルの繽果盒子の設置コストが約10万元であるのに対し、40平方メートルのコンビニは約40万元かかる。繽果盒子には昇降装置もついており、いつでも場所を移動でき、これまでのコンビニと比べて改装コストや撤去にかかるコストを省ける。

低コストであるため、無人コンビニの商品価格は伝統的な小売店より安い。また、商品システムを単独で構築しているため、供給チェーンを完全に管理し、偽物が置かれることもない。

万引き防止に関しても対策を講じている。

小麦公社の全斌副総裁は、「外部に開放していない住宅地を選び、商品の多くが安い食品や日用品で、万引きは少ない」と話した。

繽果盒子は広東省中山市などで営業して10カ月が経ち、数万人が利用したが万引き・破壊の記録はないという。陳子林氏によると、客は実名でQRコードを読み取って入店し、店内に監視カメラと顔認識システムがあるため、不審な人物や犯罪行為があればすぐにわかり、記録をもとに償還請求できる。また、システムが会計していない商品を見つけた場合、サービスセンターに自動的に報告される。全斌氏は、「小麦便利店も身分認識機能を導入している。また、スタッフが1人いるため、客のニーズを知ると同時に万引きを防止することもできる」と話した。

 

「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年8月12日

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