約1000人に上る商工業界の精鋭が3日、中国の厦門(アモイ)に集まり、中国の習近平国家主席がBRICS商工フォーラム開幕式で行った基調講演に耳を傾けた。世界経済が半健康と低成長の調整期からまだ抜け出せないなか、BRICSの協力が承前啓後のカギとなる段階にあり、習近平国家主席の講演はBRICS協力2度目の「黄金の10年」のビジョンを描き出しただけでなく、世界経済の成長を支える「BRICSの力」をはっきりと示した。
過去10年にわたり世界経済成長は低迷したが、BRICSは経済の総規模が全世界の4分の1に近づき、世界経済の成長に対する貢献率が5割を超え、地位向上の流れが変わらずに、世界経済の構成における重みが持続的に増している。
世界経済の深刻な構造調整に直面したことで、BRICS経済の既存の優位性に変化が生じ、石の転がる山を登る前途多難な「関所」に入った。どのような力があれば、BRICSは絶えず前に進む潜在力を掘り起こせるのか?BRICSはどのような力に頼り、世界経済の発展に新たな原動力を注入するのか?
カギとなる段階でBRICS各国は、改革とイノベーションを行って協力と交流を深化させ、「BRICSの力」を国際社会に対するより強いプラスのエネルギーを生み出す必要がある。
この力は、平等に接し、小異を残して大同を求めることから出てくる。何を話し合うにも、5カ国共通の関心が高いテーマに注意力を集中することで、BRICS協力に新たな原動力を注入し続ける。例えば、今回のフォーラムにおける「貿易と投資」「金融協力と発展」や「相互連結」「ブルーエコノミー」などの重点テーマは、BRICS協力の重点分野に合致し、BRICS商工業界全体の願いを反映した。
この力は、天下を思う気持ちと、自分の身を立てたいと思えば人の身も立ててやるという気持ちから出てくる。BRICS協力は5カ国に限らず、世界に属するものだ。世界経済の回復基盤がまだ堅固でなく、経済グローバル化の進展にも紆余曲折がみられるなか、BRICSは他国と発展のチャンスを共有し、世界経済のパイを膨らませる努力をすることで、開放型の世界経済構築を進めなければならない。今回の商工フォーラムは、世界経済の持続可能な成長に着目しており、新たなグローバルバリューチェーンを力を合わせて構築し、経済グローバル化・再均衡を実現する強烈な方向性を伝えた。
青写真がすでに描かれ、実施には行動が必要だ。互恵・ウインウインの理念を堅持し、優位性の相互補完を行えば、BRICSはさらに大きな力を合わせることができ、5カ国の国民に恩恵を及ぼすだけでなく、世界経済の成長に貢献する「BRICSの力」となるだろう。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年9月4日