ドイツのアーヘン市は市民に、安定ヨウ素剤を支給した。アーヘン市はベルギーのティアンジュ原発から70キロしか離れていない。同原発の事故を懸念する市民が多いことから、市は先週金曜日より安定ヨウ素剤の支給を開始している。デア・シュピーゲル誌が3日、伝えた。
同原発は2015年に稼働停止するはずだった。その2012年には原子炉のひび割れが見つかっていたが、ベルギー政府は2025年までの稼働を許可した。同原発の原子炉からは細菌、新たにひび割れが見つかり、アーヘン市の市民が恐れおののいている。市はインターネットを通じ市民にヨウ素剤を支給することを決定した。市民はネットを利用し、無料で支給を申請できる。規定によると、45歳以下のみ申請可能。その他の年齢層の場合、副作用を起こし、甲状腺がんの罹患率が高くなるからだ。
アーヘン市環境保護部門の当局者は「これはドイツで初の試みだ」と話す。ドイツは通常、ヨウ素剤を集中保管し、緊急時のみ市民に支給する。ヨウ素は甲状腺に吸収され、放射性ヨウ素の体内への進入を阻止することで、甲状腺がんの罹患率を下げる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2017年9月5日