米ボーイングは6日、中国の新造民間航空機需要見通しに関する最新の報告書を発表し、2036年までの向こう20年間における新造機需要予測を引き上げた。
機数ベースで7240機、金額ベースで1.1兆ドル相当の新造機需要が見込まれ、いずれも世界市場全体の18%を占めるとしている。2016年度発表の機数ベースでの需要予測から6.3%の上方修正となった。
中国では2036年までに通路が1本のナローボディ機需要が5420機見込まれ、新造機需要全体の75%を占めると予測。ナローボディ機は中国国内とアジア圏で依然、主力機となるとしている。
通路が複数あるワイドボディー機需要は1670機と予測。長距離路線での旅客需要の増加と柔軟な運用に応えるため、航空各社は中小型ワイドボディ機へのシフトを進めており、超大型ワイドボディ機の需要は貨物機市場が中心となるとの見方を示した。貨物機需要については、180機の新造機需要と440機の貨物機への改装機需要が見込まれると予測した。
中国は航空機の販売先というだけでなく、部品製造の受注も年々増加しており、世界に就航する実に9000機以上のボーイング機に中国製の部品が使用されている。