国務院発展研究センターの元副主任である陸百甫氏は、「高齢化は新たな発展のチャンスである。シルバー産業は“大きな金脈”であり、巨大な市場を提供するものだと私は思う。しかも中国は豊かになりながら高齢化しており、シルバー消費の前途は非常に明るい。我々は、新たな消費を牽引することで、中国のシルバー産業のモデルチェンジ、バージョンアップを促進するべきであり、関連産業にも新たなニーズを提供するべきだ。シルバー産業が単に福祉事業にすぎないと見なすならば、視野が狭く偏っているし、負担としか思えないだろう」との見方を示す。
国家科技部調査研究室の胥和平巡視員は、「中国のシルバー産業は“老人の面倒を見る”という誤った考えから抜け出し、高齢者問題と高齢者が求める問題を結び付けるべきだ。60歳から75歳までの高齢者の多くは、15年間の能力を使う時間を持つ。もしこれら高齢者の力を発揮させることができれば、年金コストを大いに下げることができるだろう」と指摘する。
社会学者の宋洪遠氏は、「リゾート農業と農村観光の発展は、中国のシルバー産業にとって大きな潜在推進力がある。ニーズからみると、都市で生きる人々は収入水準が向上し、旺盛な消費ニーズがあるが、高い不動産価格、交通渋滞、大気汚染がある都市の環境は、老後の生活には合わない。供給面からみると、農村の水道、電気、道路、ネットなどのインフラは徐々に完備されてきており、教育や衛生などの公共サービスのレベルも向上している。農村の資源環境も良好であるため、高齢者は自然と魅力的に感じるはずだ」と述べる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月9日