港湾が世界の輸出入貿易で重要な役割を演じている。「一帯一路」建設の推進に伴い、中国はASEAN諸国の各港湾と、インフラ、通関、港湾物流、臨港産業パークなどで協力を進めている。
9月初めに、マレーシアの首都クアラルンプールで第2回中国・マレーシア港湾連合会議が開かれた。9月13日には広西チワン族自治区の南寧で、中国・ASEAN港湾都市協力ネットワーク会議が開かれた。「一帯一路」イニシアチブにより多くの中国企業がASEAN諸国の港湾や、臨港産業パークの建設・運営などに関する投資を増やしている。その一方で、多くのASEAN企業が中国で、合弁での港湾建設、新航路開設、物流パーク建設などを進めており、中国とASEANの海上相互連携が一段と緊密になっている。
中国・ASEAN間の海上相互連係の重要な協力メカニズムとして、中国・ASEAN港湾都市協力ネットワークが2013年に設立された。この4年で、中国・ASEAN港湾物流情報センター1期を通じて、広西チワン族自治区欽州港と航路が開通しているASEAN各国港湾都市の物流情報の相互連携が実現した。また、欽州港とASEAN各国の主要港湾を結ぶ航路5本が開通し、海上捜索救助センター、海洋気象観測センター、水上訓練基地、中国・ASEAN海事裁判所など、付帯する海運サービスプロジェクトも建設された。
マレーシア・サンウェイ大学経営学部経済学教授の姚金龍氏は、人民日報の取材に対して、「船舶の管理効率と物流の利便性の向上は、中国・ASEANの港湾協力の根本的な利益に合致し、中国・ASEAN間の相互航行、港湾建設、臨港産業、国際貿易、観光・文化などでの協力に原動力を注ぐ」と指摘。「港湾協力は、効率向上、時間や輸送コスト節約だけでなく、通関手続きでの非関税障壁を軽減できることが大きなメリットだ。これは長い目で見ると、中国とASEANに大きな利益をもたらすことになる」としている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月15日