エタノール混合ガソリン、2020年までに全国に普及へ 15部門が実施案発表

エタノール混合ガソリン、2020年までに全国に普及へ 15部門が実施案発表。

タグ:エタノール バイオ燃料

発信時間:2017-09-17 09:14:37 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 国家発展改革委員会や国家エネルギー局、財政部など15部門はこのほど、「バイオ燃料エタノールの生産拡大と車用エタノール混合ガソリンの使用普及に関する実施案」を合同で通達した。同案によると、2020年までに、車用エタノール混合ガソリンの全国への普及をほぼ実現する。さらに2025年までに、セルロース系エタノールの大規模生産の実現をはかり、先進バイオ液体燃料の技術・設備・産業全体を世界をリードする水準に到達させ、さらに整った市場化メカニズムを形成する。

 

 燃料エタノールを一定の割合でガソリンに添加することにより、車用エタノール混合ガソリンが形成される。このようなガソリンは、自動車の排気ガス中の炭素の微小粒子状物質の排出、その他の有害物質の汚染を有効に減少させることができる。15部門が共同で打ち出した「実施案」によると、中国は今後、E10エタノール混合ガソリンを全面的に推進する。E10は、ガソリン調合成分油に10%の変性燃料エタノールを調合してできた環境保護ガソリンを指す。

 

 国家発展改革委員会の「再生可能エネルギー中長期発展計画」では、中国のバイオ燃料エタノールの年間利用量を2020年までに1000万トンとするという目標が打ち出されている。「実施案」によると、エタノール混合ガソリンの全国的な普及は2020年までにほぼ実現される。燃料エタノールとこれによって調合されたエタノール混合ガソリンの全面的な普及は、私たちの生活をどのように変えることになるのだろうか。

 

 大まかな統計によると、バイオ燃料エタノールと車用エタノール混合ガソリンはすでに40以上の国・地域で普及され、エタノール混合ガソリンの年間消費量は約6億トンに達し、世界のガソリンの総消費の60%前後を占めている。このうち米国は世界最大の燃料エタノール生産消費国で、昨年一年だけでも4000万トン余りが用いられた。中国は3位につけているが、年間消費量は260万トン近くにとどまっており、その発展は比較的遅れている。

 

 石油消費大国にとっては、エタノール混合ガソリンの使用は、一部の石油の代替を可能とし、エネルギーの安全保障にとっても非常に重要となる。

 

 中国のバイオ燃料エタノール産業は2001年から発展し始めた。現在までに全国11省区でエタノール混合ガソリンの推進が試行され、エタノール混合ガソリンの消費量は同期の全国のガソリン消費総量の5分の1を占めている。遼寧省発展改革委員会の関連担当者の紹介によると、試行地域では、エタノール混合ガソリンが従来のガソリンと同一価格で販売されている。

 

 だがエタノール混合ガソリンを使うと車の燃費が高くなると言うドライバーもいる。取材を受けた多くの専門家はいずれも、そうした違いは存在しないとはっきりと指摘している。業界関係者によると、米国の権威ある研究機構が16台の実車サンプルで行った実験によると、10%の燃料エタノールを加えたエタノール混合ガソリンE10の燃費と一般のガソリンの燃費とには、無視できる程度の差しかなかった。


 「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月17日

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