中国国務院はこのほど、「国家技術移転体系の建設方案」(以下、方案)を発表し、国家技術移転体系の全体方針、発展目標、重点課題、保障措置の策定を急ぐ方針を提起した。科学技術イノベーションや技術移転、産業発展の規律に合致する国家技術移転体系を構築し、科学技術の供給と移転・応用能力の全面的な向上を図る。
「方案」は、習近平主席の一連の重要講話の精神と治国理政(国家統治と政策運営)の新理念、新思想、新戦略を徹底し、イノベーション主導の発展戦略を実施する必要があると強調した。また、イノベーション主体の活力を喚起し、技術の需給マッチングを強化、生産要素の配置を最適化し、政策環境を整備する。科学技術のイノベーション能力向上、経済社会の発展促進に対する技術移転の重要な役割を発揮し、イノベーション型国家と世界科学技術協力の建設を力強く支える考えだ。
「方案」は、2段階に分けた建設目標を明らかにした。
先ずは2020年までに、新たな情勢に応じた国家技術移転体系を基本的に立ち上げ、相互連結の技術市場を形成する。市場化の技術移転機関、専業化の技術移転に関わる人材を大規模に育成し、技術、資本、人材などイノベーションに必要な要素を有機的に融合させる。技術移転の道筋を一段と円滑にし、「一帯一路」沿線国などへの国際的な技術移転を広く展開、科学技術の成果の資本化・産業化にプラスとなる体制を構築する。
そのうえで2025年をメドに、合理的な構造と整った機能、健全な体制、高い運営効率を備えた国家技術移転体系を全面的に作り上げ、科学技術の成果の応用、流動、共有、応用を一段と円滑にする方針だ。