中国のデジタル経済、世界の新トレンドをけん引

中国のデジタル経済、世界の新トレンドをけん引。

タグ:中国 デジタル経済

発信時間:2017-09-28 15:19:13 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 世界的に有名なコンサルティング会社、マッキンゼー・アンド・カンパニーのシンクタンク「マッキンゼー・グローバル・インスティテュート」は、「中国のデジタル経済、世界の新トレンドをいかにけん引するか」と題した研究報告書を発表した。要旨は下記の通り。

 

 中国は世界最大のEC市場を持ち、すでに世界デジタル化構造を形成する重要な力になっている。そのデータグローバル化は始まったばかりで、産業投資、ビジネスモデル、グローバルガバナンスなどの各分野で、世界の新トレンドをけん引することになる。

 

 中国は世界で最も活気あふれるデジタル化投資・創業の生態系を持つ。中国は世界最大のEC市場を持ち、全世界のEC取引額の4割以上を占めている。この比率は10年前ならば、1%未満だった。推計によると、中国のEC取引額はすでに、英米日仏独の合計を上回っている。中国の個人消費関連の第3者モバイル決済取引額は、米国の11倍に相当する。世界のユニコーン企業(時価総額10億ドル以上の未上場スタートアップ企業)の3分の1が中国企業となっている。

 

 また中国の各分野のベンチャー投資規模が、世界トップ3以内となっている。中国の金融テクノロジー分野のベンチャー投資は2016年に世界最大となり、その規模は2-3位を占める米英の合計に相当する。VR、自動運転、ウェアラブルデバイス、教育技術、ロボット、ドローン、3Dプリンターのベンチャー投資は世界2位。ビッグデータ、AI、機械学習は3位。

 

 中国のデジタル経済発展の駆動力とビジョンについては、次の3点から理解することができる。

 

 (一)中国市場は大規模で、多くの若いネットユーザーを擁する。これはデジタルビジネスモデルの急速な実用化に向け、条件を整えている。中国の多くのネットユーザーを利用することで、デジタル企業は新事業を模索し、規模の経済をスムーズに実現できる。中国の2016年のネットユーザー数は7億3100万人で、EUと米国の合計を上回った。

 

 (二)中国のIT大手3社(百度、アリババ、テンセント)が構築した豊富なデジタル化生態圏は現在、拡張を続けている。3社のベンチャー投資は2016年に、中国全体の42%を占めた。米国の大手4社(フェイスブック、アマゾン、Google、ネットフリックス)の同期の米ベンチャー投資市場への寄与度は5%。中国大手3社が、自国のデジタル産業発展に多大な貢献を成し遂げていることが分かる。

 

 (三)中国政府はデジタル化企業・組織に開放的な態度を示し、デジタル化発展の積極的な推進者にさせている。政府は以前、デジタル化企業への監督管理を緩めることで、これらの企業が大胆に新事業を展開し、規模を拡大できるようにした。市場の成熟化に伴い、政府は積極的に監督管理を強化し、より健全なデジタル化発展環境を構築するよう取り組んでいる。同時に投資家・開発者・消費者を積極的に支援している。

 

 さらに中国が先に実用化を実現した、多くのデジタルビジネスモデルが、今や全世界で流行している。これには乗り捨て可能なシェア自転車、動画SNSなどが含まれる。M&A、ビジネスモデルの拡張、技術供給という3つの手段により、国際事業の拡大に取り組む中国デジタル企業が増えている。これは中国が近い将来、世界デジタル化発展の最前線に立つことを意味しているのかもしれない。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年9月28日

 


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