寧陝県新場鎮菜子坪地区は、パンダの2つの群れが交流するためのルートだ。そこで西成高速鉄道は主に、橋とトンネルを結びつける手段により、現地のパンダ回廊帯を貫いた。特に西成秦嶺トンネル群は秦嶺北麓の清涼山トンネルから始まり、秦嶺南麓の趙家嶺トンネルに至る。110キロの区間で地下800-1000メートルを移動し、保護区の断裂を回避した。パンダ、ターキン、キンシコウなど秦嶺の生物の「原生態」を最大限に守った。
達坂城湿地を保護するため、全長5.6キロの特大橋を建設した。さらに橋脚台の下に多くのパイプを埋めることで、地下水のスムーズな流動を促した。
世界文化遺産と重要水源地を保護
工費より生態保護を重視
中鉄第四勘察設計院の彭京平・副チーフエンジニアの本棚には、貴重な漢十高速鉄道計画図が保管されている。この地図を見ると、全長400キロ未満の漢十高速鉄道には、北線・中央線・南線という3つのプランがあったことが分かる。
北線は漢十高速道路沿いで、最も低コストだ。しかし丹江口ダムの中心を貫き、「南水北調」(南部の水資源を北部に輸送するプロジェクト)中線の水源保護区に影響を及ぼすため、却下された。