中国国内の都市鉄道交通車両市場で40%以上のシェアを占める中車長客を例として見ると、その製品はすでにオーストラリア、ニュージーランド、ブラジル、アルゼンチン、タイ、サルトル、イラン、シンガポール、エチオピアなどの20以上の国と香港地区に輸出され、その輸出車両数が8000両を超え、80億ドル以上の外貨を獲得している。
過去と比較した場合、同社が2014年に入札を勝ち取ったボストンレッドラインとオレンジライン用車両284両の契約は特別な意義をもつ。同プロジェクトは中国が製造した地下鉄車両が米国に進出しただけではなく、中国企業が世界のハイエンド市場に「進出」し、「腰を落ち着ける」転換も実現させたからだ。
2015年9月に、中国中車が米国で投資して建設した初の製造基地である中車スプリングフィールド工場が米マサチューセッツ州スプリングフィールド市で正式に建設がスタートし、将来的にボストンの地下鉄車両は同工場でローカライズして生産されるようになる。
40エーカーの面積を誇る中車スプリングフィールド工場は、中国鉄道交通企業が先進国で建設する初の工場となる。中車の公式資料によると、同工場は同地に150人分の雇用機会を創出し、車両の全装備の取り付けからテスト、アフターサービスといった業務を全て対応できることになるという。
工場建設以外でも、中車長客は今年、米国で研究開発センターを設立し、先端技術の研究、米国標準システムの構築と認証、北アメリカエリアにおけるプロジェクトのフォローと研究開発、後期の技術サポートといった業務を担うという。