8年が過ぎ、目新しかった「ダブル11」(11月11日。中国の「独身の日」)は徐々に成熟した。2009年のネット通販利用者の平均年齢はわずか21歳だった。彼らの配達先の多くが大学、学生寮だった。アリババ・グループのデータによると、ネット通販利用者の約7割が結婚もしくは恋愛の段階に入っている。彼らは都市部の会社員、社会の中堅的な力だ。今や彼らは自分の商品を購入するほか、一家の商品調達の権力を握っている。2016年の天猫(Tmall)によるダブル11激安セールでは、ネット通販利用者が1人当たり平均3カ所以上の配達先を持っていた。彼らは行動により家族に関心を寄せ、親孝行している。
驚くべきことに、中西部のネット通販利用者は、北京と上海の先を行っている。2016年の天猫によるダブル11激安セールで、購入者が多かった地域を見ると、河南省、四川省、湖北省などが上位に入っている。2009-12年ならば、北京・上海・広州が急先鋒だった。近年になり、内陸部でネット通販が活況を呈するようになった。中国の消費の主力はすでに全国に広がっており、天猫によるダブル11激安セールの消費者数が88倍に膨れ上がっている。これは多くの人口を持つ中西部による貢献だ。
アリババのデータによると、ネット通販利用者は2009-12年にかけて、主に衣料品、靴類、下着など個人の商品を購入していた。ところが2013年より、天猫によるダブル11激安セールの販売ランキングに、家庭内の大型商品(テレビ、ソファー、洗濯機など)が入るようになった。つまり消費者は個人の消費だけではなく、この日に家庭内の商品購入を計画し、新しい商品に取り替えていることになる。
2015年より、海外旅行や航空券の購入が、ダブル11の消費リストに入る巨額の支出になった。さらに興味深いことに、2016年のダブル11では新車購入が台頭し、ダブル11に自動車購入が流行した。ダブル11はこの8年間で、個人の商品から家庭の大型商品へと移り変わった。ダブル11は新居の内装、新車購入、家族旅行、家庭内の大型商品など、ネット通販利用者の暮らしの各方面を網羅している。もはやダブル11に実現できないことはない。
政策のボーナスを受け、2014年は中国の越境EC元年になった。天猫のダブル11越境EC売上は同年、4000%の伸び率を示した。これにより数億の消費者が、全世界の優れた商品を手にするようになった。2013年の紙おむつ、2014年の蒸気アイマスク、2015年のラテックス枕、2016年の洗顔機など、ネット通販利用者が注目する商品は例外なく流行し、数年間も勢いを維持する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月2日