今月10、11日の両日、中国の習近平国家主席はベトナム・ダナンで開かれる第25回アジア太平洋経済協力会議(APEC)非公式首脳会議に出席する。中国共産党第19回全国代表大会(第19回党大会)の閉幕後、中国の首脳としては初めての国際的な多国間会議への出席となる。これは新時代の中国の特色ある大国外交の新たな幕開けとして大きな意義を持ち、世界中から注目されている。
「現在の経済力と影響力により、新時代に入った中国が世界各国、なかでもアジア太平洋諸国にポジティブな影響を及ぼす。中国が急速に発展すれば、その他の国々が獲得するチャンスも多くなる」。ブラジル・リオデジャネイロ・カトリック大学のロベール教授は、「中国の発展のチャンスを共有すれば、アジア太平洋諸国は天の時、地の利と人の和を独占できる」と語った。ロベール教授は、「中国は多くのアジア太平洋諸国にとって最大の貿易パートナー、最大の投資国、最大の商品輸出国だ。向こう5年で中国は8兆米ドルの商品を輸入し、海外から6000億米ドルの投資を呼び込むとともに、中国からの対外投資額は7500億米ドル、中国人の海外旅行者数はのべ7億人に達する見通しだ。アジア太平洋諸国が中国の発展の恩恵を直接享受できるのは明らかだ」と指摘した。
「中国には世界の経済成長とアジア太平洋地域の協力を推進する力がある。最新統計では、中国の経済成長率は2017年第3四半期も6.5-7%の区間を維持している。これは米国とEUが中国と同等の経済規模とした場合の経済成長率の2-4倍に相当する。中国経済の安定成長はアジア太平洋地域の協力と世界経済の発展に重要な意義を持つ」。メキシコ国立自治大学・中国メキシコ問題研究センターのデュッセル主任は人民日報の取材に対してこう答えた。
デュッセル主任は、「中国が新時代に入れば、中国のアジア太平洋地域や世界に対する影響力も新たな時代に入る。一部の先進国が保護主義政策を実行しようとするなか、中国の経済グローバル化とグローバルガバナンスへの貢献は非常に貴重なものだ。APEC会議におけるアジア太平洋自由貿易圏とその他の協力プロセスをめぐる議論はアジア太平洋地域の協力にとって極めて重要なものとなる」と述べた。
人民日報の取材に対して、ベトナム計画投資省戦略研究院元院長の劉碧胡エコノミストは、中国の供給側構造改革をポジティブに評価するとともに、中国経済の先行きに楽観的な見方を示した。劉氏は「ダナンAPEC首脳会議で、習近平主席がAPEC加盟国間の協力強化、地域と世界の発展と繁栄促進に手本となるような中国の方案を提起してくれることを望む」と語った。
韓国慶南大学極東問題研究所の李相万教授は、「一帯一路」がアジア太平洋地区の経済協力を促進し、人類運命共同体建設の目標実現を後押しする、との見方を示した。また、中国が主張する開放的な地域主義は地域経済の発展と繁栄を有効に促進するとしている。
中国の発展はアジア太平洋から始まり、アジア太平洋に恩恵をもたらす。ダナンAPEC首脳会議を機に、中国は引き続き各国とともにアジア太平洋経済協力の安定的発展を推進、アジア太平洋と世界の発展と繁栄の促進を目指す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2017年11月7日