「ダブル11」(11月11日のネット通販イベント)の戦いの火が消えて間もないというのに、越境EC産業には「ブラックフライデー」の波がすでに訪れている。海外ショッピングサイトの洋碼頭によると、11月20日早朝の時点で、越境ショッピングをした人のうち、80後(1980年代生まれ)が39%、70後(70年代生まれ)が28%を占め、90後(90年代生まれ)を大きくしのいだという。「北京商報」が伝えた。
洋碼頭のデータをみると、「ブラックフライデー」開始前の3日間に、洋碼頭プラットフォームの平均客単価は427元(1元は約17.0円)に達し、平均購入点数は3点だった。注文件数が最も多かったのは武漢の3日間で93件を注文した人、注文金額が最も多かったのは北京の3日間で約40万元を注文した人だった。
商品の種類をみると、ウールのコートの購入率が88%に達し、次は保温マグが73%、カバン類が70%、スニーカーが67%だった。「ブラックフライデー」前夜に比べて、これらの商品の売り上げ増加率は普段に比べてコートが12倍、マグが11倍、カバンが5.7倍、スニーカーが10.2倍に上昇した。
「ブラックフライデー」は中国の消費力の持続的向上の縮図であるだけではない。市場調査会社eMarketerの予想では、「今年の中国の消費者の海外製品に対する越境小売支出額は27.6%増加して、1002億ドル(1ドルは約112.5円)に達し、昨年の785億ドルを上回る。消費者一人あたりの平均年間支出額は882ドルに上る」という。
巨大な消費市場に対面して、越境EC大手のアマゾンは「ダブル11」期間にすでに「ブラックフライデー」の準備を始めていた。米国、英国、日本、ドイツの4つのステーションの力を結集して、キャンペーン期間が「ダブル11」、「ブラックフライデー」、「サイバーマンデー」という年末の重要ネットショッピングイベントをまたがるようにし、30日以上にわたりキャンペーンを展開する。中国EC研究センターの余思敏アナリストは、「越境ECプラットフォームが海外のさまざまな販売促進イベントの中で飛躍したいなら、越境輸入の分野を深く耕し、商品の種類を拡大し、SKU(在庫管理の単位)を増やして、海外のより質の高いブランドを中国にもってこなくてはならない」との見方を示す。(編集KS)
「人民網日本語版」2017年11月21日