香港株式市場に上場するIT大手「テンセント」の市場価値が初めて5000億ドルを超えた。アジアで初めて「5000億ドル倶楽部」の企業に入ると同時に、米フェイスブックを抜いて世界第5位となった。
米紙「ウォールストリートジャーナル」によると、テンセントの株価は連続して史上最高値を更新してきた。21日の株価も最高値を更新。終値は4兆845億3700万香港ドル(約5228億ドル)に達した。5000億ドルの大台に乗ったことで、市場価値が世界第6位のフェイスブック(5193億ドル)を抜いてアップル、グーグル、マイクロソフト、アマゾンに次ぐ第5位になった。
英紙「フィナンシャルタイムズ」によると、上げ相場にある香港株式市場において、中国IT株を代表するテンセントは投資家に選好されやすくなっている。テンセントの株価は今年初頭の200香港ドル前後から、現在は430香港ドル超と、124%あまり値を上げている。ドイツ銀行やスイス銀行の同社に対する株価予測も上方修正しており、少なくとも450~460香港ドルまで値を上げると考える向きが少なくない。株価の高騰により、フォーブス富豪番付において、創業者である馬化騰氏のランクも上昇している。グーグルの共同創業者のセルゲイ・ブリン氏、ラリー・ペイジ氏、前ニューヨーク市長のブルームバーグ氏などを抜き、アジアでは首位となっている。もう1つの中国大手IT企業であるアリババの市場価値は現在4812億ドル。年内での最高値は4900億ドルとなっている。