アップルは、バッテリーの老化で電源が切れることを防ぐため、一部のiPhoneの機能を制限したことを認めた。しかし、ユーザーの不満と事態は発展し、アップルは「割引」という形で対応した。
アップルは保証期間を過ぎたiPhoneのバッテリー交換費用を79ドルから29ドルに引き下げ、今年リリースするiOSアップデートでユーザーにバッテリー状況を理解してもらうことに承諾した。
多くの旧iPhoneユーザーがバッテリー交換を選んだのは、以前あるユーザーがアプルはアップデート後にバッテリーが老化したiPhoneの機能を制限し、それにより反応が鈍くなったと明かしたためである。
アップル中国公式サイトのiPhoneバッテリー・機能の説明を見ると、アップルは保証期間を過ぎたバッテリーの交換価格を608元から218元に390元引き下げている。割引対象はiPhone6とその後続モデルのバッテリー交換が必要なユーザーで、世界範囲で2018年12月までとなる。
バッテリー交換するユーザーが増加 売上高1600万台減少
報道によると、アップルが低価格で旧モデルのバッテリーを交換することを約束した後、小売店に多くの消費者が詰めかけ、アップルのバッテリーは在庫切れ寸前となり、ユーザーは、数週間待つことになりそうである。
アップルのある従業員によると、バッテリーの在庫が正常に回復するのは今年夏頃になる見通し。多くのiPhoneユーザーがツイッターに「アップルショップでバッテリー交換を予約したが、行ってみるとバッテリーは在庫切れだった」と書き込んでいる。
記者が北京西単大悦城アップル直営店でのバッテリー交換を予約するためにアップルのカスタマーサービスセンターに電話をかけたところ、予約が埋まっているため、アフターサービス代理店で交換するよう言われた。
バークレイズ銀行のアナリストは、アップルはバッテリー交換費用の割引で約100億ドルの損失を被ると分析。
専門家は、バッテリー交換価格の引き下げとスマートフォンの性能の向上に伴い、2018年のiPhone販売台数は1600万台減少すると予想。アップルにとって良いPR措置になるかもしれないが、多くのユーザーが新機購入ではなくバッテリー交換をするため、販売台数に影響する可能性があるという。
一方、華為(ファーウェイ)などのブランドは世界での売上を伸ばしており、「速度低下」が売上減少につながった場合、アップルとその他のライバルの差は縮まるとみられる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年1月8日