昔は春運(旧正月の帰省・Uターンラッシュに伴う特別輸送体制)になると、大きな荷物を担ぎながら列車やバスに殺到する光景が展開された。これは多くの人にとって、帰省中の「甘い負担」となった。しかし今や年越し用品をネット通販で購入することが流行しており、人々は「軽装備」で帰省できる。
またネット通販により、人々の年越し用品の種類が豊富化している。各地の特産品のほか、ハイテク製品や化粧品も新たな人気商品になっている。
ネット通販を利用、軽々と帰省
北京で勤務する陳城さんは、記者に対して「私が準備した年越し用品の多くがECサイトで購入したものだ。両親にプレゼントする茶葉、携帯電話、スカーフなどが、福建省の実家に直接送られる」と話した。
「移動距離が長く、列車を降りてからさらに車に乗り換える。荷物が多すぎると非常に不便で、また運ぶ途中で壊れる恐れもある。ネットで購入し、直接送るほうが便利だ」
年越し用品をネット通販で購入する人が近年増えている。調査会社・艾瑞諮詢(iResearch)とネット通販大手・京東商城が共同発表した「華東地区の80・90年代生まれ消費者による年越し用品ネット購入研究報告書」によると、インターネットも年越し用品購入の重要なルートとした人は64.8%に達する。ネット通販による年越し用品購入の予算を見ると、前年を上回るが4割以上で、過半数が昨年と横ばい。大幅に減少は0.8%のみ。
ハイテク製品、化粧品が新たな人気商品に
ネット通販による年越し用品購入は、食品、衣料品、タバコ・酒といった伝統的な商品のみに限られず、新たな傾向もある。
張岩斌さんは北京で勤務している。彼は先ほどECサイトで温水洗浄便座、シャンデリア、テーブルスタンドを購入し、雲南省昆明市の両親の家に取り付けた。
「両親は食べ物と飲み物が不足していない。温水洗浄便座、浄水器、食器洗い機といった生活の質を高める商品を購入した」
ハイテク製品が天猫(Tmall)の年越し用品販売ランキングに入っている。天猫のデータによると、年越し用品セール初日、エコバックスの掃除ロボットが1時間で1万台弱も売れ、食器洗い機の取引額が前年同期比で5倍以上になった。AI(人工知能)スピーカー「天猫精霊」は3万台弱も売れた。
また京東商城の過去3年間の年越し用品セールのデータを比べると、化粧品・ケア用品が売上を大きく伸ばしている。特に今年の売上は前年同期比で900%以上も増えている。
京東商城は「年越し用品の購入習慣は、飲み食べるという需要からライフスタイルの需要に変化している。消費者は年越し期間中に生活用品、化粧品を購入することで、家庭環境と個人のイメージを良くし、新年を迎えることを必要としている」と分析した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年2月14日