万博経済研究院の張海氷副院長は『経済参考報』の取材に対し、国内総生産(GDP)成長率をみると、貴州省、重慶市、四川省、陝西省などの成長率はいずれも全国ランキングで上位10位以内に入るなど、中国西部地域の力強い成長基調を示していると指摘。開放拡大は中国の次段階における西部大開発戦略の実施掘り下げで重要な点となるとの見方を示した。
同紙によると、中国は今年、西部大開発に関する新たなガイドラインを策定する方針で、沿辺(国境沿い)の重点開発開放試験区と貴州省、寧夏回族自治区の内陸開放型経済試験区の設立を推進。西部各省(直轄市、自治区)が開く経済工作会議では、全面的な改革深化と開放拡大に関する施策が相次いで打ち出された。
多くの地域で、「一帯一路」の建設に参加し、全面的な開放の新たな枠組みづくりに取り組むべきとの提案が出された。さらに開放の地の利を活かし、地域の協調発展を促進して、企業誘致を強化するほか、資金調達制度、財政と税制、国有企業と国有資産、商業制度、行政制度などの改革を推進するべきとの方針が示された。