中国のオンライン動画業界はこのほど、海外上場のブームを迎えた。報道によると、愛奇芸、嗶哩嗶哩網(bilibili)、虎牙直播が米国証券取引委員会に上場申請を行った。別の情報によると、ライブ配信サイトの映客が今年中に香港でIPOを行う予定だ。別のライブ配信サイトの斗魚も、香港でのIPOの準備を進めていると表明した。
多くの動画サイトのうち、海外IPOの規模が最大なのは愛奇芸だ。最新の情報によると、愛奇芸はIPOの価格を1株当たり17−19ドルとし、資金調達規模を21億2500万ドルから23億7500万ドルにする。嗶哩嗶哩の資金調達規模は最大6億ドル。中国の動画業界元年と呼ばれる2005年頃に、動画サイトが続々と登場した。2010年頃にはIPOを実現し、優酷や土豆などを始めとする中国の動画サイト運営業者が、米ナスダックに上陸した。
しかし情報によると、動画業界は依然として集団赤字の段階にある。愛奇芸の最新の目論見書によると、2015年の純赤字は25億7500万元、2016年は30億7400万元、2017年は37億3690万元。嗶哩嗶哩の過去3年の純赤字は、3億7350万元、9億1150万元、1億8380万元。
北京大学経済学院の曹和平教授は18日、環球時報のインタビューに応じた際に「動画サイト運営には巨額の資金が必要だ。動画サイトの上場の目的は、資金面のプレッシャーを和らげ、キャッシュフローを改善することだ。しかし現状を見る限り、動画業界の競争は依然として激しく、黒字化まで長い道を歩む必要がある」と指摘した。しかし曹氏は動画サイトの今後に期待している。現在の業界構造は安定化しつつあり、サイトが適切な黒字モデルを見い出せば、損益のバランスを取れる可能性があるという。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年3月19日