鉄筋コンクリート構造は、350℃以上の熱を受けると強度が急速に低下し、崩落を引き起こす。中国科学技術大学教授の俞書宏氏が率いる研究グループは先ごろ、ダブルネットワーク構造を持つフェノール樹脂・シリカエアロゲル材を開発した。この材は、1300℃の高温を300℃前後まで「断熱」するもので、建築物の安全性と省エネルギー性の向上において応用が期待される。
ダブルネットワーク構造のエアロゲルは、樹枝状のミクロ多孔構造を持ち、繊維長さが20ナノメートル以下となる。エアロゲルは、60%圧縮されても破裂せず、機械的強度と加工性を有する。成分同士の相互作用が強く、その多孔質性と合わさって、優れた保温・断熱効果を生み出す。
このような新型材は、防火・難燃と耐火・耐侵食性に優れ、火災時の建築物の耐荷性能低下を防ぎ、人の避難時間を確保できる。
断熱材を使用することで、建築物のエネルギー利用率が上り、エネルギー消費が減少する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月2日