保護主義に屈すれば、害をこうむるのは全世界

保護主義に屈すれば、害をこうむるのは全世界。

タグ:米通商法301条 保護主義

発信時間:2018-04-08 14:54:34 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 米通商法301条の調査に基づく追加関税措置のリストを発表したことに続き、米国は現地時間5日、1000億ドル規模の中国製品に追加関税を導入すると発表した。

 

 虚勢にせよ騎虎の勢いにせよ、米国は間違った道を歩み続けている。自ら分かれ道を求めるのは米国の自由だが、道に背いて歩いても自分の目的地に到達できないばかりか、中国の核心的利益を脅かし、さらに経済グローバル化の流れを損ねることが問題だ。世界経済全体の回復が、深刻な脅威にさらされている。

 

 そのためこのいわゆる貿易戦争は、米国側が私利私欲に基づき中国側に仕掛けた謂れなき挑発だ。その実質は一国主義と多国間主義の戦い、保護主義と自由貿易の戦いだ。

 

 米国は国内の需要に基づき長期に渡り、その国内法を利用し他国の経済・貿易政策に口を出し、さらに追加関税や投資制限などの措置を講じている。一部の統計データによると、悪名高い「301調査」だけでも125回も実施している。トランプ大統領は就任後、米国の利益を最大化させる貿易理念を掲げ、貿易赤字の解消、製造業の復興、雇用拡大を対外貿易政策の優先課題とした。その対外貿易戦略は多国間から二国間に移り変わり、環太平洋経済連携協定(TPP)から離脱し、北米自由貿易協定(NAFTA)の再交渉に乗り出し、国内の貿易法を国際法の上に置いている。

 

 トランプ大統領は今回の中米貿易摩擦でも、別の狙いを持っている。貿易問題を建前とし、政治の本音を隠している。「米国ファースト」という大統領選での公約を守ろうとする一方で、「中国けん制」という戦略的な目的を実現しようとしている。そのため貿易戦争は共倒れになることを知りながら、大きな賭けに出ようとした。この覇権的な考えに満ちた、国際貿易ルールを勝手に踏みにじるやり方は、世界経済協力の大構造にとって一種の潜在的な「爆弾」だ。

 

 世界貿易機関(WTO)のパスカル・ラミー前事務局長が、「保護主義の圧力に屈すれば、全員が害をこうむる」と指摘した通りだ。世界各国はこれについて正確な判断を持つべきであり、自分だけは免れると期待したり、ましてや火事場泥棒を働こうと思ってはならない。世界経済はすでに融合しており、多くの商品が世界バリューチェーンを形成している。

 

 中国は貿易自由化を守る、開放型世界経済の主な推進者・貢献者だ。中国の市場開放の決意と自信に変化はなく、揺るぎなきものになっている。外部の圧力により自国の方針を変えることはない。

 

 「道理にかなえば支持者が多くなり,道理に背けば支持者が少なくなる」という真理は、今も昔も変わらない。



 「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月8日


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