中国で環境低負荷型の石炭利用技術、クリーンコールテクノロジーが急速に向上している。国の排出基準に比べ、二酸化硫黄(SO2)、窒素酸化物(NOx)、粒子状物質(PM)の排出量はそれぞれ83%、50%、67%下回る。
今年1月に開かれた国家科学技術奨励大会では、「石炭燃焼ユニット超低排出キーテクノロジーの開発と応用」が国家技術発明賞1等賞を受賞するなど、石炭のクリーン利用技術を向上させる大きな一歩となった。
石炭を主とするエネルギー構造を短期間内に変えるのは難しいものの、クリーンで効率的な石炭利用を促すものとみられる。
統計によると、2017年の中国のエネルギー消費量は44.9億tce(標準炭換算トン)だった。うちエネルギー消費量全体に占める石炭の割合は60.4%と、前年を1.6ポイント下回った。
国家発展改革委員会(発改委)能源研究所の韓文研究員は、「中国の石炭消費量は世界全体のおよそ半分を占める上、従来の石炭利用が効率的でなかったこともあって、大量の石炭が分散燃焼して温室効果ガスの高排出を招いた」と指摘する。