現在、日本の骨董品店などは、顧客として中国のコレクターに一層目を向けるようになっており、大手オークション業者も強大なポテンシャルを持つ中国の関連企業との提携の道を探っている。
1990年代のバブル期、日本人が世界中の美術品を買いあさった。しかし、近年は、中国人コレクターの購買力が向上し続け、需要も高いことから美術品の値段が高騰し、日本のコレクターはチャンスとばかりに持っている美術品を売り、現金化している。そして、骨董・美術品市場をさらに開拓しようと、日本のオークション業者は海外進出を加速させ、新たな提携スタイルの道を探っている。
日本で唯一上場しているシンワオークションは2016年末、私募債発行を通して中国企業から資金を調達した。同じ種類の美術品でも、中国のオークション落札価格は往々にして日本の三倍以上であるため、シンワオークションは、日本で書画や陶器などの中国の美術品の買い取りに力を入れ、資本提携した中国企業と連携して、それらの美術品を中国のオークションに直接出品して売りさばいている。同社が中国企業と資本提携してから一年の間に、売上高は前年比で27%も増加した。
日本のオークション業界が海外で協力を展開することで、中国の美術品が中国に戻ることにもつながっている。しかし、多くの美術品は海外に流出してかなりの時間が経過しており、種類も多く複雑であるため、それが本物であるかを見分けるには、相当豊富な専門知識が必要となる。業界関係者は、ごく一部の大手オークション企業以外のほとんどの日本のオークション業者が、落札された美術品が偽物であっても責任を負うことはないため、購入前に十分な調査を行わなければならないと注意を呼びかけている。(編集KN)
「人民網日本語版」2018年5月6日