A株のMSCI指数組み入れが中国証券市場にもたらす大きな変化には長期的な意義がある。WINDの統計では、13の新興国株のMSCI指数組み入れ後、株式市場が1カ月・3カ月・6カ月・12カ月で上昇した確率はいずれも60%を超え、平均収益率はいずれもプラスとなっている。
国金証券は、「長期的に見ると、MSCI指数組み入れはA株の国際化を後押しし、A株の投資家構造の改善につながる。一方で、市場制度と規則の整備が迫られるため、デリバティブ市場の発展推進、人民元の国際的地位向上が期待される」とみている。現在のA株投資家構成を見ると、個人投資家の比率が高く、機関投資家の比率が低い。A株がMSCI新興国株指数に組み入れられれば、国外の機関投資家がA株市場に広く参入し、A株の国際化を促すことになる。そして、A株の機関投資家の比率が拡大し、投資家構造が改善すれば、市場の制度と規則の成熟化が進む。このほか、A株のMSCI指数組み入れは、グローバル資金の中国への資産配分と人民元の国際化を後押しし、人民元の更なる国際的地位向上につながる見通しだ。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年5月8日