中国エネルギー構造合理化 専門家「輸入増加でウィンウィン実現」

中国エネルギー構造合理化 専門家「輸入増加でウィンウィン実現」。

タグ:エネルギー輸入国

発信時間:2018-05-21 13:37:56 | チャイナネット | 編集者にメールを送る

 

 中国は世界最大のエネルギー生産・消費国であり、世界の主要エネルギー輸入国でもある。エコ発展、エコ生活理念が全社会の共通認識になるにつれ、中国の天然ガスや太陽エネルギーなどのクリーンエネルギー需要は急増している。ある専門家は、中国は近年、エネルギー分野における開放ペースを加速化し、国際協力を深めており、エネルギー、中でもクリーンエネルギーを輸入して中国のエネルギー消費構造の合理化を進めると同時に、世界のエネルギー発展とモデル転換にも重大なチャンスをもたらしていると考える。


 クリーン、便利、エコは中国農村部の人たちが天然ガスに対して持つイメージである。彼らは以前、炊事や暖房に農作物の藁や石炭を燃やした火を使用していたが、現在は多くの農民が天然ガスを使用するようになっている。


 中国経済が質の高い発展段階に入り、人々の生活に対する要求が高まるにつれ、中国のエネルギー需要と消費構造にも変化が現れている。近年、中国北部の多くの地域が暖房や炊事に石炭の代わりに天然ガスを使い、環境を保護し大気汚染を減らすよう努めている。


 2017年始めに中国『エネルギー発展“十三五”計画』が公布された際、当時の中国国家エネルギー局副局長の李仰哲氏は、「エネルギー構造合理化は中国の経済・社会の発展において必然的な要求であり、“十三五”期間に非化石エネルギーの消費比率を15%以上に、天然ガスを10%に引き上げ、石炭を58%以下に抑える」と述べた。


 現在、中国の石炭などの通常エネルギー供給能力は余裕があるが、優良エネルギーの自給能力はまだ不足しており、大量に輸入する必要がある。統計によると、2017年の中国の石油の大概依存度は約68%、天然ガスは39%に達する。特に17年の暖房供給時期、一部地域で天然ガス不足が深刻化し、生活影響が出た。また、クリーンエネルギー改造計画が停滞し、ガス供給が逼迫状態になる地域もあり、関心が高まっている。


 この問題を解決し、庶民の正常な生活を確保するには、自身の供給能力を高めるほか、エネルギー輸入を大幅に増やす必要がある。中国国家発展改革委員会エネルギー研究所の周大地研究員は、「中国のエネルギー構造のクリーン・低炭素へのモデル転換に国際市場は欠かせない。多くのクリーンエネルギーの供給を実現するには、まず自身の資源を開発する必要がある。輸入増加も非常に重要な選択の1つ。また、現段階においては、早急な輸入増加がエネルギー構造合理化の重要な措置の1つになる」との見解を示した。


 エネルギーの安全を維持するため、中国はエネルギー輸入の多元的原則を堅持している。石油の輸入を例に挙げると、中東からの輸入比率は低下し、ロシアや米国からの輸入が増加している。中国は近年、米国やロシアなどとエネルギー分野において全面的、多層的、広範的なエネルギー協力を展開し、その範囲はエネルギー政策、石油、天然ガスなどに及ぶ。


 中国がエネルギー分野における開放を拡大していることについて、周大地氏は、「エネルギー分野の国際協力の推進は中外双方に目に見える実益をもたらす。多くの国にとって、少なくとも数十年内に中国は安定し、戦略的かつ長期的な効果をもたらす市場になる。中国市場の拡大はこれらの供給側にとって良いこと」と述べた。


 また、「中国のエネルギー構造改善、スモッグ対策は天然ガスに頼り、政府の政策で大々的に推進し、天然ガス消費量を増やし、輸入も増やす必要がある。エネルギーの輸入は単純な売買ではなく、サプライチェーンを形成すれば、双方に長期協力の関係が形成される。エネルギー開発は双方向、全面的、ウィン・ウィンであるべき」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年5月21日

 

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