俳優の高額出演料、脱税で社会の不公平が不可避に

俳優の高額出演料、脱税で社会の不公平が不可避に。

タグ:映画俳優 高額出演料 脱税

発信時間:2018-06-29 14:14:11 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 中国の映像産業の発展に伴い産業規模が拡大を続けている。優秀作品が創作・公開されているが、一部の俳優の出演料が不合理に高騰している。これにより制作費の構造が非合理的になり、所得分配のバランスが乱れている。


 記者の調べによると、俳優は現在も違法の疑いのある業界内の「暗黙のルール」を利用し、税法と出演料制限令に対応している。専門家は、俳優の出演料基準を細分化する規定を作り、税収管理によるけん制を強化し、正しい価値観を発揚することで、スターの高所得が社会に及ぼす悪影響を解消するよう提案している。


 「暗黙のルール」を濫用  社会の公平を損ねる


 中国の映画俳優の出演料が、近年高騰している。フォーブスのデータによると、昨年の中国で最も高所得なスター10人の所得は、合計で22億元を上回った。俳優が高所得すぎるため、大多数の業界の労働者が見劣りしている。


 公開されている資料によると、米国や韓国の俳優に支払われる出演料は、制作費の1−3割を占める。しかし中国人映画監督の陸川氏によると、中国のこの比率は5割に達しているという。1流俳優の出演料が数千万元、さらには1億元以上にのぼるほか、2−3流、さらにはそれ以下の俳優の出演料も異常に高騰している。


 関連部門は昨年「テレビドラマ・ネットドラマ制作費内訳に関する意見」を発表し、俳優の出演料を制限し、上述した比率を4割未満にするよう求めた。また主演俳優の出演料は、出演者全員の7割未満とされた。


 業界関係者によると、「上に政策あれば下に対策あり」と言われるように、映像産業には「二重契約」、個人事務所の設立といった対策が存在するという。


 高額出演料、業界のバブルを反映


 業界関係者によると、俳優の高額出演料は、国内の映像産業の環境と緊密に関連しており、バブルを反映しているという。


 記者の調べによると、出演料が高額だからといって制作が高品質とは限らない。山東省の某映画集団の脚本家によると、一部の映像作品の制作費の3分の2以上がスターの出演料となっている。それならば低レベルの作品ばかりを作るという問題が不可避だ。


 出演料基準を細分化


 専門家によると、俳優の出演料基準に関する確固たる規定が長期的に不足しており、制度の不備となっている。俳優の出演料を規範化し、規則を遵守する契約をさせ、関連政策を制定することで、俳優が専門水準を高めることにつなげる。


 中国民主建国会広西区委員会副主委の曾鈁氏は、次のように提案した。スターの高額出演料をけん制し、その社会への悪影響を解消する。俳優の出演料に課税し、高額であれば税率を引き上げる。出演料を意図的に引き上げる企業と制作会社に警告を出す。正しい価値観を発揚し、スターの高所得が社会にもたらす悪影響を解消する。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年6月29日


TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで