武漢市のある貿易企業の責任者は記者に対し、「各ルートの商品価格はより透明になり、関税引き上げにより仕入コストが低下し、商品価格は最終的に下がるだろうが、すぐには現れない。各大手スーパーは在庫消費に一定の時間を要する。また、一般商品、特に日用品の市場体系は成熟し、全国統一の小売価格がすでに決まっているため、個別の要因ですぐに調整されることはない」と述べた。
同責任者は、「関税引き下げはよいことで、企業にとってコスト低下を意味する。輸入コストが低下すれば、同じ資金でより多くの商品を輸入できることになる。今ある企業は業務を拡張し、輸入商品の種類と数を増やすことができる。また、コストが下がれば、利益が保障されるという状況の中でより多くの企業が関連業務への参入を検討するようになる」と話した。
今回の引き下げは業務そのものにそれほど影響しないが、どの角度から見ても、越境ECにとってはプラスとなる。越境ECの辣蘋果集団の金永建会長は、「関税が引き下げられれば輸入商品の流通量は増え、中国人の海外商品に対する認知度も高まる」と話した。越境ECが扱う商品は通常、最先端または発売されたばかりの商品で、関税引き下げにより越境ECの商品が消費者に受け入れられやすくなるという。また、「これはオンライン・オフラインが輸入からの利益を拡大するきっかけであり、短期的には一部の重複商品の競争を回避できないが、輸入ビジネスにとってより良好な環境になる」との見解を示した。
中国国際貿易促進委員会国際貿易研究部の趙萍主任は、これもビジネス環境を改善する重大な措置だと見ている。「海外商品がより低コストで便利に中国に入ることができ、改善と言える。関税引き下げは環境全体を改善し、その効果は一部の商品には表れないかもしれないが、企業の競争が増え、消費者の選択肢が広がり、全体的にメリットと言える。これは、音なく万物を潤すという過程の1つである」と趙萍氏は話した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年7月3日