中国証券監督管理委員会(証監会)の責任者は8日、証監会の担当部門が「外国人のA株証券口座開設の開放拡大に関する政策の稟議」を提出し、中国国務院の同意を得たことを明らかにした。証監会は同日、「証券登記決済管理弁法」と「上場企業ストックインセンティブ管理弁法」など関連規定の改正案を発表し、意見を公募しており、対外開放を段階的、着実に進める原則に沿って、国内でのA株証券口座開設を2種類の投資家に開放する。対象となるのは、国内で働く外国人と、A株上場企業の国外で働く、ストックインセンティブに参与する外国籍従業員。
まず、「証券登記決済管理弁法」を改正し、中国国民、中国法人、中国合弁企業など既存の投資家をベースに、「規定を満たす外国人」を種別の一つに加える。規定の外国人による証券口座開設申請の具体的な方法を証券登記決算機構が定め、それを証監会が承認する。
また、「上場企業ストックインセンティブ管理弁法」を改正し、ストックインセンティブの対象となる国内上場企業の外国籍従業員の範囲を、国内で働く外国籍従業員から全ての外国籍従業員に拡大する。国外で働く国内上場企業の外国籍従業員もストックインセンティブの対象となり、A株証券口座の開設申請が可能となる。
同責任者は、今回開放される外国人投資家について、所属国の証券監督管理機関が中国証監会と監督管理協力メカニズムをすでに構築している必要があると説明。A株証券口座を開設する投資家が中国の証券関連法規を遵守する必要があり、取引、決済、登記、資金管理などの統一された制度規則が適用されるとしている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月9日