欧州委員会は18日、一部の輸入鉄鋼製品を対象に、暫定的な緊急輸入制限(セーフガード)を発動すると発表した。欧州委員会が同日発表した公報の要旨は下記の通り。
セーフガードは23の鉄鋼品目を対象とし、割当枠に基づき関税を課す。23品目のうち、輸入額が過去3年間の平均輸入額を上回った場合、25%の関税を課す。割当枠は先着順の原則に基づき分配される。
EUへの輸出が少ない一部の発展途上国、ノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインの3カ国は適用外。
公報はEUのマルムストローム委員(通商担当)の発言を引用し、「米国の輸入鉄鋼製品を対象とする関税により貿易転換が生じている。これはEUの鉄鋼メーカーと同産業の労働者に深刻な損失をもたらしうる。EUはやむなく暫定措置を発動する」としている。
欧州委員会はさらに、セーフガードの期間を最長200日としている。欧州委員会は各国の調査結果に対する意見を受け、2019年の年初までに正式発動の最終結論を出す。すべての条件が満たされれば、EUはセーフガードを正式に発動する。
米国が今年3月26日に鉄鋼・アルミ製品の追加関税を導入したことを受け、欧州委員会は輸入鉄鋼製品にセーフガードの調査を行うことを発表した。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月19日