中国経済の中高速成長は、雇用や物価などの目標を代価にしたものではない。都市部調査失業率は連続3カ月で5%を下回り、安定を保っている。大規模なエコノミーにとって、雇用は、社会の安定にもかかわる極めて重要な指標となる。安定を欠いた社会環境では、経済が成長を保つことはほぼできない。物価は穏やかに上昇しており、上半期の消費者物価指数(CPI)の前年同期比の上昇率は2%の水準を維持した。このような物価水準は、経済の安定成長に有利となる。また生産者物価指数(PPI)は上半期、3.9%上昇した。CPIと比べると、PPIの伸びはより高く、これは工業企業にとって利潤の合理的な成長を促し、工業企業の円滑な経営に役立つ。
2018年は中国改革開放の40周年だ。中国は今後も、改革をますます強め、開放をさらに広げていく。これは中国経済の成長に引き続き新たな原動力を注ぎ込むことになる。現実的に見て、創業・革新はすでにメインストリームとなっている。新たに登記された市場主体の数は絶えず増加し、技術進歩やモデル転換・高度化、高い技術のウエイトなどに関連する産業や製品の成長は比較的速い。消費も高度化を続けている。これらはいずれも中国経済の持続的な成長の土台となる。
国際情勢はめまぐるしく変化している。国際貿易分野での新たな状況を前に、中国は、対外開放の堅持を前提とし、変化に積極的に応じる必要がある。マクロコントロールには改良の余地がある。財政政策と通貨政策の協調と連携をはかり、金融の監督・管理とマクロ金融管理の改良を支持し、大きなリスクの防止と解消の過程では専門的ガバナンスのレベルを高めることがとりわけ重要となる。
中国は新たに力を注ぎ、技術面で核心競争力の向上をはかる必要がある。同時に世界経済体系の一部として、世界のバリューチェーンに占める中国の地位にはさらなる合理化が必要となる。国際貿易と投資規則が変化しつつある世界で、過去のしきたりを守っているのでは新たな世界の需要に対応できなくなっている。革新してこそ、国際経済協力を強化してこそ、ウィンウィンや複数の関係者の利益を実現することができる。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月21日