純炭負極材料、EVの航続距離を600キロに

純炭負極材料、EVの航続距離を600キロに。

タグ:純炭負極材料 EV 航続距離

発信時間:2018-07-29 09:20:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 科達石炭化学研究院はこのほど、純炭を主成分とする大容量・高密度リチウムバッテリー用特殊炭素系負極材料を開発したと発表した。同材料を用いる新型EV用リチウムバッテリーの試験生産が、成都南光新エネルギー公司で正式に始まった。


 EV動力システムのうち、リチウムバッテリーの容量(バッテリー単体のエネルギー密度)は完全に、リチウムバッテリー用負極材料の成分の合成によって決まる。中国初の新エネ用リチウムバッテリーの発明者、成都南光新エネルギー公司チーフエンジニアの劉昌国氏によると、リチウムバッテリーの国産化以降、負極材料は天然グラファイトを主成分としてきた。充電時間が長く、単体の容量密度が低いといったボトルネックがあり、中国の新エネ車は航続距離300キロの限界を突破できなかった。実験データと製品性能テストを見ると、この新型材料で作ったリチウムバッテリーは、自動車の航続距離を600キロ以上にできる。


 技術の発明者、榆林科達石炭化学研究院有限公司の賀峰総経理によると、新型単体バッテリーのエネルギー蓄積材料は研究開発段階で従来の天然グラファイトを放棄し、物理的・化学的手段により純炭を大容量・高密度のリチウムバッテリー用負極材料にした。


 実験によると、この新型負極材料の容量は2200mAh/gに達し、負極の圧縮密度は2.0g/cm3以上に達する。正極に3元材料のコバルト酸リチウムを用いることで、リチウムバッテリーの質量エネルギー密度は350Wh/kg以上に達する。賀氏は「また新材料を用いるリチウムバッテリーの充電時間は15分以内であり、従来のバッテリーでは不可能なことだ。試験において、新材料バッテリーは充電中も使用中も常温を維持した」と述べた。


 劉氏は「国内新エネ用動力バッテリー分野の専門家は、国産リチウムバッテリーが2020年に単体エネルギー密度を350Wh/kgにできるかを懸念していたが、試験生産中の新型バッテリーはすでにこの目標を上回っている」と話した。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月29日

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