中国は14日、米国が太陽光発電製品への関税適用、再生可能エネルギー企業への補助金支給を決めたことについて、世界貿易機関(WTO)紛争解決手続を申し立てた。中国商務部の報道官は同日発表した談話の中で、「米国側の措置は中国側の貿易の利益を著しく損ねた。中国側はWTO紛争解決手続を申し立てたが、これは自国の合法的な権益と多国間貿易ルールを守るための必要な措置だ」と指摘した。談話の内容は下記の通り。
米国は先ほど輸入太陽光発電製品を対象に最高30%の関税を導入した。米国側の措置はプロセスも実体もWTOの「保障措置協定」に違反する疑いがある。この保障措置濫用行為は中国側の合法的な権益を損ね、さらにWTOルールの厳かさと権威を脅かしている。
米国側は規定に違反し輸入太陽光発電製品に保障措置を講じると同時に、自国製の太陽光発電などの再生可能エネルギー製品に定額以上の補助を支給しており、輸入代替補助に当たり国民待遇の義務に背く疑いがある。米国側の補助措置により、自国の再生可能エネルギー産業が不当な競争力を手にし、中国の再生可能エネルギー企業の合法的な権益が損なわれた。
米国側の上述した措置は太陽光発電などの製品の国際市場を著しく歪め、中国側の貿易の利益を著しく損ねた。我々は米国に対し、確かな行動によりWTOルールを尊重し、間違ったやり方を捨て、関連貿易を正常な軌道に戻すよう促す。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月15日