米国は一方的に対中貿易戦争を始めて拡大しており、中国から輸入する商品に追加関税を課すだけでなく、対中投資を行う中国・外資合弁企業の外資企業に対して中国が技術譲渡を強制していると非難している。これについて専門家は、中国が世界貿易機関(WTO)加盟後に、各種の約束を厳格に履行し、中国の合弁企業関連規定がWTO規則に合致しているため、米国による中国非難には根拠が無いとの見方を示した。
合弁・持株比率規制、WTO規則と中国の約束に合致
中国国際貿易学会専門家委員会副主任の李永氏は、米国が中国の特定分野における合弁協力要求、持株比率規制、行政審査手続きを非難しているとの見解を示した。実際に、WTO加盟国は、市場参入を保留する権利を持ち、こうした保留の権利は、各加盟国の約束を体現している。中国の特定分野における合弁と持株比率規制などの要求は、中国が米国を含むWTO加盟国と話し合った結果であり、WTOの規則と中国の約束に合致する。「外資が中国の一部業界に参入する際に合弁する必要があることは、WTOの規定に合致する」と説明した。
「改革開放以降、中国は一貫して外資の利用を重視すると共に、WTO規則の枠組み内でビジネス環境の改善に努めてきた」。中国社会科学院経済・政治研究所研究員の高凌雲氏は、WTO加盟以降、中国がWTO規則にもとづき、内国民待遇と最恵国待遇の原則を守り、「中外合弁経営企業法」「中外協力経営企業法」「外資企業法」及びその実施細則に対する整理と改善を進めてきたと指摘。「中国はWTOの約束を履行しており、外資企業に対する中国の要求はWTO規則に完全に合致している」との見方を示した。