アメリカン航空とハワイアン航空は現地時間21日、今年10月のシカゴ〜上海、ホノルル〜北京の直行便を運休とすることを決定した。アメリカン航空は同日、2017年にシカゴの乗客数がこの10年間のピークを迎えたが、燃料価格の高騰と運賃をめぐる競争が激化し、収益に大きな影響が生じたと発表した。同社取締役は「シカゴ〜上海線はほぼ利益を生んでおらず、当社は海外市場の方向を調整する予定だ」と述べた。ハワイアン航空は運休の説明をしていない。環球網が伝えた。
フライトデータを提供する「飛常準」の統計データによると、アメリカン航空の上海浦東〜シカゴ線の2017年の平均有償座席利用率は79.7%で、乗客数は2012年より年々減少しており、減少幅も拡大している。
民間航空業界研究機関CADASの張清芷アナリストは22日、環球時報に対して「アメリカン航空と中国南方航空は昨年、事業提携により劣勢を巻き返すことで合意したが、それでも赤字を解消できなかった。アメリカン航空は12月に、シカゴ〜東京成田線を減便し、5月にはシカゴ〜北京線の直行便を運休とした。アメリカン航空はシカゴとアジアを結ぶ大半の便を減らしている。ホノルル〜北京線はハワイアン航空にとって唯一の中国とつながる航空路線で、就航後の平均有償座席利用率は60%未満で、昨年の乗客数は前年比11.7%減だった」と話した。
民航資源網のデータによると、国内の主要航空各社の平均有償座席利用率は80%以上となっている。CADASの羅之瑜アナリストは、環球時報に対して「世界的には通常75%を一つの基準とする。高水準の国際長距離便であれば90%以上に達する。収益問題による運休は両社にとって常套手段であり、国内の航空会社も運営問題で運休することがある」と述べた。
ネット上では両社の運休について、中国民航局が海外の航空会社に対して、台湾の名称の変更を求めたことと関係していると疑う声が上がった。記者がアメリカン航空とハワイアン航空の公式サイトを調べたところ、アメリカン航空の「出発地」と「目的地」は台湾を国として列挙しておらず、ハワイアン航空の公式サイトは中国台湾地区の就航都市が記載されていなかった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年8月23日