国連のウェブサイトは8月27日、世界観光機関(UNWTO)の報告を発表した。報告によると、2017年の中国人観光客の海外での消費額は2577億ドルで、世界一を維持した。UNWTOは同日、『世界観光機関観光注目スポット2018年版』を発表。
統計によると、2017年の世界の観光収入は1兆3400億ドルで前年より約940億ドル増加し、中国人観光客の消費額は世界の約5分の1を占めた。海外旅行者数は延べ13億2300万人で前年より約8400万人(7%)増加し、2010年以来最大の増加幅となった。海外旅行消費額は5%増。観光収入が1兆3400億ドルに達したほか、海外旅行中の非住民の国際旅客輸送による収入は2400億ドルで、観光業による輸出額を1兆5800億ドルに押し上げた。1日あたり40億ドル、世界の輸出額の7%に相当する。
報告によると、世界最大の観光市場と目的地でフランスが1位に輝いた。スペインは2位に順位を上げ、3位は米国、4位は中国だった。欧州とアフリカの入国者数増加が目立ち、それぞれ8%と9%増加。観光収入では米国が2107億ドルで、2位のスペイン(680億ドル)と大きく差をつけてリードした。アジアではタイ、中国マカオ、日本が観光収入トップ10に入った。
報告によると、2017年は世界各地で観光ニーズが高まり、世界観光業の成長を後押しした。ロシアやブラジルなどの海外旅行者が多いほぼ全ての新興経済圏で海外旅行ニーズが回復し、多くの観光先国に利益をもたらした。統計によると、2018年1~4月の海外旅行者数は6%増で、海外旅行業は17年の良好な状態を維持している。
UNWTOは国連システム内の国際組織で、観光業を経済成長、包括的発展、環境の持続可能な発展の原動力とし、世界範囲で知識と観光業政策を推し進めることを提唱している。加盟国156カ国、準加盟国6カ国、民間部門、教育機関、観光協会、地方観光局の賛助加盟員約400団体が加盟。
「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年8月28日