中国国務院はこのほど、「国有資本投資会社・運営会社の改革試行推進に関する実施意見」(以下、意見)を正式に発表した。「意見」は、国有資本投資会社と国有資本運営会社の機能と位置付けを明確に区分し、2種類の組織形態と2種類の出資者権利の行使制度を提起、国有資本投資会社・運営会社のガバナンス構造と運営モデルに関する基準を定めた。
国有資本投資会社・運営会社の改革試行を推進することは、国有企業改革深化の重要な取組の1つであり、国有資産管理体制の改革・整備の重要措置でもある。「意見」の発表について専門家は、「これまでの改革の試行経験と問題点を踏まえて一歩前進したもので、国有企業改革の議論が一段と深まったことを意味する」とみている。
国有資本改革を長期に渡り注視してきた上海天強管理諮詢有限公司の祝波善・総経理は、「第18期三中全会以来、新たな国有資本改革で要となっているのは国有資本投資会社・運営会社の設立だ。2015年に発表された『中共中央・国務院の国有企業改革深化に関する指導意見』と『国務院の国有資産管理体制の改革と整備に関する若干の意見』の2つの文書で、この問題に対して要求が提起された。今回の文書はそのプロセスを一段と規範化し、明確に推し進めるものだ。