中国の農業・農村経済は今年に入り、安定しつつ好転の流れを維持している。
中国の1−7月の食糧生産は安定成長の流れを維持した。農業農村部の調査によると、早稲の単位あたり生産量がやや増加したが、面積調整の影響を受け生産量がやや減少する見通しだ。今年の夏の食糧生産量は2774億斤(斤は500グラム)に達し、前年同期比で61億斤減でも豊作の年となった。7月の豚飼育頭数は0.8%減、繁殖豚飼育頭数は1.9%減で、市場の需給関係が改善された。2017年第2四半期の産卵鶏生産能力調整後、中国の産卵鶏飼育規模は全体的に安定しており、飼育数の変動幅が小さめとなっている。7月の鶏卵生産量は安定し、市場の供給が確保された。1−7月の国内水産物生産量は、前年同期比0.44%増の2936万トン。うち捕獲量は6.4%減で、全体に占める割合が1.3ポイント減となった。
農産物市場の価格がも安定した。国家統計局のデータによると、中国の7月の物価全体は安定を続けた。消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%上昇、前年同月比で2.1%上昇した。1−7月は前年同期比2%上昇となった。うち食用油価格が安定し、生鮮ウリ・果物類価格が前月比で3.7%低下した。農業農村部のモニタリングによると、7月の農産品卸売価格200指数は前月比1.2ポイント減、前年同月比3.4ポイント増の97.2。「買い物カゴ」商品卸売価格指数は前月比1.4ポイント減、前年同月比3.6ポイント増の96.5。
農産品加工業の質と効果が向上した。上半期の一定規模以上の農産品加工業の主業務の収入は、前年同期比6.1%増の7兆8000億元。利益は7.5%増の5306億元、利益率は0.1ポイント増の6.6%。レジャー農業、農村旅行が急成長し、上半期の観光客数は延べ16億人に、営業収入は15%増の4200億元に達した。農産品オンライン販売が急成長している。農村ネットショップ経営者は980万社以上で、2800万人以上の雇用を創出している。淘宝(天猫を含む)ビッグデータプラットフォームによると、1−7月の食用油、食品、飲料、タバコ・酒などの販売額が前年同期比25.5%増となった。