中国中央銀行、年内4回目となる預金準備率引き下げを発表

中国中央銀行、年内4回目となる預金準備率引き下げを発表。

タグ:中国中央銀行 預金準備率引き下げ

発信時間:2018-10-08 15:03:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 中国人民銀行(中央銀行)は今月15日より、大型商業銀行、株式制商業銀行、都市商業銀行、非県域農村商業銀行、外資系銀行の人民元建ての預金準備率を1ポイント引き下げると発表した。これにより供給される資金の一部は、15日に満期となる4500億元の中期貸出ファシリティー(MLF)の返済に充てられる。この部分のMLFは同日で終了となる。この部分を除き、預金準備率引き下げにより約7500億元の資金を供給できる。


 専門家によると、中央銀行は今年1月、4月、7月にも預金準備率を計3回引き下げており、今回は年内で4回目となる。平安証券の張明チーフエコノミストは、「今回の目的は、商業銀行と金融機関の流動性構造の改善であり、中小企業の資金調達コストを引き下げることで実体経済の発展を支える」と指摘した。


 預金準備率引き下げが元安の圧力を拡大すると懸念する声もある。専門家によると、中国の国際収支状況は全体的にバランスを維持しており、預金準備率引き下げが元安の圧力を生むことはない。


 人民銀行は「今回の預金準備率引き下げは経済構造調整と高品質発展を促す。経済のファンダメンタルズの人民元レートを支える力がさらに強化される。大型の発展途上国である中国は輸出の高い競争力を持つが、それと同時に中国経済は内需を中心としている。製造業の種類が揃い、産業体制が整っており、輸入の依存度は適度だ。人民元レートには、合理的なバランスの上で安定を維持する十分な条件がある」と表明した。


 人民銀行は「穏健で中性的な金融政策を引き続き実施し、量的緩和を行わない。特定方向の調整を重視し、流動性の合理的な充足を維持し、信用貸付と社会の資金調達規模の合理的な増加を促す。高品質発展と供給側構造改革に向け、適切な金融環境を構築する」と表明した。


 中国人民大学重陽金融研究院の董希淼高級研究員は「中国経済は現在、安定しつつ変化する発展情勢にあり、安定成長の圧力が拡大している。この状況下、流動性の合理的な充足を維持した上で、さらに多くの政策サポートが必要だ。関連部門は今後、財政・税制などで力を入れ、総合的な施策を掘り下げ、より良い政策効果を得るべきだ」と判断した。



「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年10月8日

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