山西省出身の男性、張利明さんは北京市で順豊エクスプレスの配達員になり、国慶節の連休中も通常通り勤務した。「宅配員として長年勤務しているが、この業界も進化を続けている。例えば現在は集荷サービス利用者は微信(WeChat)公式アカウントで自ら注文を出せ、便利で地球に優しい。プライバシー保護も普及し、受取人の電話番号に暗号が施されている。プライバシー漏洩の心配はなくなった」
宅配業のより良い、よりスムーズな発展は、中国の消費の質向上の縮図だ。消費アップグレードの重要な動力は、就業者による革新だ。彼らはアップグレードのどのような秘策を持っているのだろうか。
旅行がネット化、新たなサービスが登場
「民宿管理人」は、四川省広元市朝天区農村旅行連盟によるサービスで、現地を訪れる観光客はその微信公式アカウントをフォローできる。自分の目的地や宿泊の要求などを伝えると、「管理人」は条件に合致する民宿と連絡するか、民宿を推薦し、消費者からの感想も受け付ける。現地の観光資源を集め、さらに業界の監督効果を発揮できる。
フリープランで旅行したいが、目的地のことをよく知らないという場合でも、心配は無用だ。コンサルティングサービスを提供する「微領隊」がリリースされた。観光客の質問に大勢で回答するモデルは、観光業の新たなブームになろうとしている。
物流が便利に、引きこもりの生活が豊かに
「昨日注文した商品が今日届いた、蟹もまだ生きている」国慶節の長期連休中、江西省鷹潭市信江新区で暮らす夏鵬輝さん夫妻は自宅にこもりきりだったが、全国各地の美味しい料理を毎日食べた。「数日前に通販で蟹、潮州の生ガキを購入し、翌日すぐに届けられた。宅配の速度をほめなければならない」
連休中の過ごし方が多元化している。海外旅行をするのも、家に快適にこもるのもいいだろう。どのような状態でも、「連休中に休まない」と称する物流業界は常に、消費者からのコールを待ちかねている。
マイカーを運転中に酔い止め薬の携帯を忘れたり、温泉に入るのにサンダルがないことに気づくといったアクシデントは、旅行中にはつきものだ。一部のサイトは国慶節中に、いつでも客のもとに駆けつけるサービスを提供し、このようなアクシデントに対応した。
さらに一部のフードデリバリーサイトは連休中にサービスを拡大し、料理以外に薬、証明書などを配達した。「万能宅配員」が消費者からのコールに24時間体制で応じ、消費者の利便性を高め、消費拡大を力強く支えた。
スマート店、ショッピングが斬新に
「買い物がこれほど楽しいとは思わなかった」これは国慶節中に北京市大栅欄の某スポーツブランド店を利用した、観光客の陳光さんの感想だ。このスマート店はガイドを置かず、「百搭魔鏡」などのスマートデバイスにより、商品の詳細な情報を伝える。またシステムは利用客の服装を見て理解することで、適切な商品をおすすめする。
新小売による消費体験の更新は、北京だけで生じている現象ではない。上海市の世界最大のスターバックス新小売スマート店は、新小売の中心地になっている。Lilyビジネスファッション天猫スマート店がバーチャル試着などの機能を打ち出すと、試着する人の割合と成功率が上昇した。杭州市の盒馬鮮生解百店のオンライン・オフライン訪問客数が1日延べ3万人弱に達し、雷峰塔の1日の観光客数を上回るほどだった。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年10月8日