中国が「天河プロジェクト」を開始、2020年までに「天河1号」を打ち上げへ

中国が「天河プロジェクト」を開始、2020年までに「天河1号」を打ち上げへ。

タグ:天河プロジェクト

発信時間:2018-11-11 09:35:00 | チャイナネット | 編集者にメールを送る


 中国航天科技集団第八研究院(以下「同研究院」)が発表した情報によると、中国は正式に「天河プロジェクト」衛星及びロケットの開発を正式に開始した。「天河プロジェクト」衛星の模型が、第12回中国国際航空宇宙博覧会で初公開される。


 天河衛星総指揮の劉偉亮氏によると、同研究院が「天河プロジェクト」衛星及びロケットの開発を担当する。2020年に第1陣となる「天河1号」衛星2基を打ち上げ、「天河プロジェクト」の応用例を示す。2022年に衛星6基によるネットワークの構築を終える。これにより三江源地区の1時間毎(1日24回)の衛星観測・再訪能力を実現し、「一帯一路」蒸気輸送の「空中回廊」を構築するため技術サポートを提供する。


 中国人科学者の王光謙院士が率いるチームは研究により、大気境界層から対流層の範囲内に安定的で秩序ある蒸気輸送ルートが存在することを発見し、これを「天河」と呼んでいる。三江源地区の上空には、西インド洋、東インド洋、雲貴高原、中央アジアなどから伝わる蒸気ルートが存在する。空の蒸気資源には、開発の高い潜在力がある。


 「天河理論」に基づき打ち出された「天河プロジェクト」は、大気中の水資源を革新的に開発・利用する特別プロジェクトだ。大気中の蒸気の分布と輸送構造を科学的に分析し、新型人工干渉技術を採用することで、各地の大気中の水資源及び地表水資源の統一的な調整・管理・利用を実現する。


 「天河プロジェクト」は「天河1号」ネットワーク構築衛星と地上実施システムを通じ、「天地一体」の大気中の水資源開発・応用全体作業構造を共同構築する。「天河1号」は中国で初めて大気中の水資源観測に応用される専門的な衛星ネットワークになり、「天河プロジェクト」の実施を空からサポートする。


 天河衛星チーフデザイナーの朱維氏によると、「天河1号」衛星は低軌道・低傾斜角衛星で、同研究院の「SAST-ML1」公共プラットフォームを採用する。マイクロ波温度・湿度計、降水測量レーダー、雲・水蒸気検知器などのペイロードを搭載する。アクティブ・パッシブの各種手段を通じ、高精度観測を実現する。


 うちマイクロ波温度・湿度計は大気の気温・湿度の垂直分布を正確に測定し、大気中の雲・水蒸気資源の分布状況を把握する。降水測量レーダーは降水の三次元分布を観測できる。雲・水蒸気検知器は三江源地区の雲の様子と地表の環境の特徴を調べることができる。


「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月11日

TwitterFacebookを加えれば、チャイナネットと交流することができます。
中国網アプリをダウンロード

日本人フルタイムスタッフ募集    中国人編集者募集
「中国網日本語版(チャイナネット)」の記事の無断転用を禁じます。問い合わせはzy@china.org.cnまで