11月12日早朝に発表された支付宝の統計によると、今年の天猫「ダブル11」の生体認証決済の比率は60.3%に達し、新記録を打ち出した。10件中6件が指紋・顔認証で決済されたことになり、パスワードが淘汰され、中国は生体認証決済の時代を迎えたことを意味する。
天猫「ダブル11」は今年で10回目を迎えた。螞蟻金服の胡喜副CTOによると、毎年「ダブル11」は消費の盛宴となるだけでなく、技術の演習場でもある。「ダブル11」は多くの新技術を生み出し、これらの新技術は「ダブル11」だけでなく、産業と社会に富をもたらし、日常生活を便利にした。生体認証決済もその1つである。
「ダブル11」で消費者がスムーズに決済できるようにするため、支付宝は各種の科学技術を模索してきた。統計によると、6桁のパスワードを入力すると平均3秒かかるが、指紋認証だとわずか1秒で完了する。支付宝は2012年に生体認証技術の研究に着手し、14年6月に真っ先に携帯電話メーカーと提携し、指紋認証決済の実現可能性を模索。その翌年の「ダブル11」に導入し、決済時間を大幅に短縮した。
指紋認証決済に続き、支付宝は真っ先に顔認証決済を研究開発した。2015年3月、馬雲氏はハノーバー・メッセで顔認証決済を実演して世界から注目を集めた。その後、支付宝はログイン、リスク管理などに顔認証技術を導入。17年9月、ケンタッキーフライドチキンで世界初の顔認証決済の商用化を実現。同年、支付宝の顔認証決済は『MITテクノロジー・レビュー』の「10大革新技術」に選ばれた。