立冬を迎えた中国西北は、観光の閑散期に入った。最盛期の収穫を振り返る甘粛省蘭鉄国際旅行社は、喜びもひとしおだ。今年は9月末まで40本の専用列車が運行済みで、乗客数と観光収入が右肩上がりで、正常な伸び率を大きく上回っている。
この成績は主に、中鉄蘭州局集団公司が今年4月に打ち出した、「西部一周列車旅行」によるものだ。情報によると、「西部一周列車旅行」専用列車が4月26日に正式に公開されてから、9月末まで40本の専用列車が運行している。うち22本が同路線に特化しており、短距離は7本、長距離は11本。専用列車の乗客数は、前年同期比27.5%増の1万4943人で、累計観光収入が20.49%増となった。
記者が「西部一周列車旅行」の列車に乗車すると、壁には石窟の壁画、彩り豊かな丹霞地形、長城の関楼などのシルクロードの風景が広がっていた。車両ごとに異なる風景を楽しめる。
これは同列車の特長で、シルクロードの特色ある風景を展示し、観光スポットを紹介する。また「蘭州牛肉麺」「灰豆子」「甜醅子」「熱冬果」「三套車」など甘粛省の伝統料理、「切り絵」「織物」「刺繍」など甘粛省の特色ある無形文化遺産を紹介する。同列車は西部の風情・文化の回廊だ。
観光客の移動時間とコストをさらに短縮するため、蘭州局集団は市場の状況に基づき、「観光用運行ダイヤ」を打ち出した。一連の高品質観光列車を紐帯とし、6本の人気観光路線を結びつけ、甘粛省や寧夏回族自治区などの西部国家級名所旧跡を組み合わせ、各種カスタマイズ観光路線の鉄道運行ダイヤを形成した。情報によると、すでに45種類のカスタマイズされた観光路線ダイヤが提供されている。
蘭州竜行天下国際旅行社の邱誠総経理は、「西部一周列車旅行により、列車という伝統的な交通ツールが、新たな産業プラットフォームを構築した」と述べた。
西部一周列車旅行はすでに、地域料理供給、伝統文化PR、貧困支援商品販売などを初歩的に実現している。今後はツアー客受け入れ、車内サービス、観光地サービス、ホテルサービス、食事サービスの切れ目なき連結をさらに強化する。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年11月13日