上海自由貿易試験区は2013年9月に設立され、上海外高橋保税区、外高橋保税物流パーク、洋山保税港区、上海浦東空港総合保税区の計28.78㎢の土地に広がる中国改革開放の新たな試験エリアとなった。
深い探索、大胆な試験、経験の複製。それから5年間で中国の自由貿易試験区は建設が進み、12カ所に増えた。自由貿易試験区では、投資、貿易、政府職能転換などの「先行先試(全国に先駆けて新たな政策を試行すること)」が行われ、制度イノベーションがそこから全国へと広がり、新時代の改革開放の「新高地」となった。
中国税関総署の統計によると、2017年の全国自由貿易試験区の輸出入総額は前年比23.38%増の2兆6千万元だった。今年第1-3四半期では、前年同期比14.03%増の2兆4千万元で、伸び率が全国貿易輸出入額の水準を4.13ポイント上回った。
1カ所から12カ所へ、拡大と高度化が着実に進む
国家改革開放戦略の試験エリア・先駆者として上海自由貿易試験区は、最も開放された自由貿易区の建設を目指し、国際ルールにつながる投資・貿易制度体系の構築、金融開放イノベーションの深化、政府職能転換の加速、開放型経済新体制の構築において大きな成果を上げた。
上海自由貿易試験区の成功経験を複製し、2015年4月に広東、天津、福建の3カ所で自由貿易試験区が設立された。2016年8月には遼寧省、浙江省、河南省、湖北省、重慶市、四川省、陕西省の7カ所で自由貿易試験区が新設され、2018年4月には海南自由貿易試験区が機運に乗じて誕生した。