中国でここ数年、職業年金の市場参入が加速している。
『証券日報』記者によると、わずか11カ月の間に、中国の4地方が職業年金制度を構築する各種作業を進めてきた。新疆ウイグル自治区は職業年金投資マネージャーの選抜を大々的に進め、江西省は「江西省職業年金基金管理実施弁法(試行)」を発表。福建省では、職業年金基金管理機構評価・選考委員会が各法人受託機関に対し、「福建省職業年金計画法人受託機構評価・選考招待状」を送り、山東省は機関・事業体職業年金受託人評価・選考結果を発表している。
これについて武漢科技大学金融証券研究所所長の董登新氏は『証券日報』記者に対し、職業年金がまだ初歩段階にあり、規模も小さいと話した。一部の省・市政府が進めている職業年金管理の規制・制度構築と入札募集は、今後の個人職業年金の口座設立のための重要な準備作業となる。
「職業年金は、養老保障制度を補うもので企業に義務付けていないが、状況をみると、2014年10月から現在までの残高は累計5000億元以上に達したとみられる。職業年金基金の掛金は定期的に納付されるため、毎年1500億元前後増えており、年々拡大する傾向にある」。万博新経済研究院副院長の劉哲氏は、記者の取材にこう答えた。