中国の製造業ではデジタルトランスフォーメーションが急速に進んでいる。2025年までに企業のクラウドサービス利用率と人工知能(AI)導入率はいずれも90%に達する見通しだ。
6日に開かれた「第4回ニューエコノミーシンクタンク大会」で業界関係者が示したもので、業界では、デジタル化とスマート化と製造業が深く融合すれば数10兆元規模の産業が創出されると予測している。
国務院発展研究センター刷新発展研究部の馬名傑部長は、「産業のデジタルトランスフォーメーションを促進することは、経済モデル転換・高度化を進める上で非常に重要だ」と指摘。企業にとってデジタルトランスフォーメーションは、質の向上やコスト削減、プロダクトイノベーションにつながるもので、経済モデル転換・高度化を進める上で最も基本的な事項となる。産業にとっては、従来型産業においてデジタルトランスフォーメーション促進の機会を捉えることは、バリューチェーンの高度化への移行を実現させるものであり、新興産業の成長を促進するものでもある。
中国工業情報化部(工信部)の陳肇雄副部長は先月開かれた「2018年産業相互接続・デジタル経済大会」で、2018年9月時点で、中国企業におけるデジタル化された研究開発・設計ツールの普及率は67.8%に、キープロセス(重要な生産工程)における数値制御(NC)化率は48.5%に達したと説明した。企業の3分の1がネットワーク化による連携を実現し、4分の1がサービス型の製造を展開しているほか、カスタマイズ・サービスを提供する企業は7.6%に達したという。